英語民間試験の活用延期に伴い、大学入学共通テストについても見直しを求める声が上がっているのを受け、萩生田光一文科相は11月5日、閣議後会見で、国語と数学の記述式問題の出題を、現段階で変更する考えはないことを明らかにしました。
記述式問題については、特に段階別評価となる国語で、採点方法や受験生の自己採点時のぶれなどが指摘され、導入延期を求める声が出ています。
11月6日には、現役の高校生らによる「大学入学共通テストから学生を守る会」のメンバーが文科省を訪れ、来年度の実施延期を求める署名を提出しました。
関連記事
あなたの意見で議論を深めてください
- Facebookアカウントでログインすると、コメントできます(自分のFacebookページへの投稿可否を選択できます)。
- 匿名でのコメントはこちらから
匿名フォームから寄せられたご意見
11月13日午後4時までに、匿名フォームを通して寄せられた本テーマへのご意見です(コメントに関する禁止事項に該当しない限り、すべてのコメントをアップします。当社は、特定のユーザーの提言や意見についてそれを支持することはありません)。
〇前座の先生(教諭、25~34歳)
まずセンター試験の総括をして何が足りないか、2次試験と合わせて受験生のどんな能力を問うのか入試全体を検討して欲しい。また記述式は採点の質を担保できないため、反対です。ただし地歴はそのまま共通テストの問題にしてほしい。
〇caesar(その他、18~24歳)
そもそも論これが入学試験である認識を皆さん持っているのでしょうか?あくまで入学試験とは受験者の学力を差別化して入学者選抜するためのものであり、教育するためのものではありません。したがって受験者の点数が満遍なく散らばり差がつくようにしなければならず、特にセンター試験や共通入試は受験者の学力差が大きいので、上位層、下位層問わず差がでるようにしなければなりません。難関といわれる大学も、これらの観点から問題自体は以前より易化してます(入学しやすくなったという意味ではない)。しかし、今度の民間試験や記述入試の内容では、やや高度な内容となるため下位層の点数差が十分つかないことが予想されます。また、一連の経緯で明らかになった会場手配、採点精度、採点時間の問題で分かる通り、行政的観点からみても、適切な入学者選抜を行うための制度として相応しくないのは自明であります。皆さん様々な教育理念を語られておりますが、今一度、入試と教育を切り離して考えていただきたいです。表現力や思考力を問いたいなら、知識偏重の主因たる教育指導要領にある用語のある程度(思い切って半分)ぐらい削減するのが先決なのではないでしょうか。
〇入試改悪は許さない(大学生・大学院生、18~24歳)
結論から言うと、この記述式の導入は絶対に許してはいけない。文科相をはじめとする記述式推進の人たちは口を揃えて「思考力を問うため」という。もちろん私だって現代社会において思考力が不可欠であることは否定しない。しかし、今回の共通テストでやろうとしていることはむしろ真逆である。採点にばらつきがでないためだろうか、試験問題のなかでは多くの誘導が提示されており、それに従いガチガチに固められた枠の中で答えを導く。こんなことで思考力が本当に問えると思っているのか。今回の共通テストはいわゆる「実用文」の占める比率が高すぎることも大きな問題である。従来大学入試で扱われてきた素材は評論文や文学作品であった。評論文では実に様々なテーマの素材が取り上げられてきた。例えば、経済やグローバル化、科学技術やAI、文化や哲学に関する文章などである。このような良質で中身のある文章を読むことこそが思考力の向上に繋がるのではないか。ところがこの改革ではこういった文章を軽視して中身のない実用文を重んじている。中身のない素材(文章)で形だけの記述式を導入し、おまけに採点はバイトが行う。中止以外にあり得ない。
〇ENOKI(学校管理職、56歳以上)
50万人受験する共通テストでの国語、数学の記述は、高校入試でもマス目が決められ、指定語句で縛られた国語の採点、あるいは、解法を限定するかの様な穴埋めの数学の採点に対して、プロの国語科教師でも、数学科教師でも中々合意形成が出来ず採点中に議論し始めます。二系統で採点して付き合わせ点検してまた不一致を見つけて協議。この繰り返しで、最終判断は管理職が決めを言い渡します。共通テストでの導入、しかも普段からコミュニケーションのない採点バイトでできるわけありません。
〇カラス(大学教職員、56歳以上)
いかなる理由があっても学生には採点させるべきではない。公平な採点ができる立場ではない。
Edubateとは
- Edubateは教育に関する問題、課題について、多様な視点から投票・投稿し、議論を深めるための空間です。テーマについての、あなたの意見を投稿してください。
- コメント内容は教育新聞の記事にて匿名で紹介させていただく可能性があります。
- コメント機能はFacebookの提供です。