免許更新制の負担軽減策を検討 中教審教員養成部会

中教審教員養成部会は11月11日、第110回会合を都内で開き、教員免許更新制の教員の負担軽減策を検討した。参考として、文科省が全国65自治体の教育委員会を対象に実施した調査の結果が示され、更新講習を自ら開設している自治体のうち7割は、受講により現職研修の一部を免除するなど、相互認定を通じて教員の負担軽減を図っていることが分かった。

教員免許更新制の課題を取り上げる教員養成部会の委員ら

同調査は今年9~10月に、教員免許状更新講習の実施状況について、47都道府県教育委員会、8指定都市教育委員会、10中核市教育委員会を対象に実施。

更新講習を自ら開設している35自治体のうち26自治体が、講習受講による研修の一部を免除したり、講習受講を研修の一部に組み込んだりして、教員の負担軽減に取り組んでいた。また、更新講習を開設していない30自治体でも、13自治体で研修の一部免除や講習受講を研修の一部に組み込むことを実施していた。

例えば、福岡市教育委員会では、更新講習の受講者は現職研修の中堅教諭等資質向上研修のうち、4日間の選択研修を免除したり、福井県教育委員会では中堅教諭等資質向上研修のうち18時間分を更新講習としたりすることで、受講時間の軽減を図っていた。

出席した委員からは「更新講習の受講者に自ら学ぶ意識を持ってもらいたいが、義務化されているために受け身になっている面がある。もう少し自由化し、意欲的に取り組んでもらうようにすることも検討してはどうか」「例えば高校の教員が一定期間、中学校で教えたり、大学の講義を受けるのではなく、校内のプロジェクト研究に大学教員が関わったりするなど、教員の意欲的なチャレンジも講習として認めてはどうか」「更新制の意義はあるが、どこか形骸化しているのではないか。実際に更新講習を受けた教員に話を聞くと、自分のニーズに合ったものが受講できなかったり、人気のある講義はあっという間に埋まってしまったりするという。地方では講習が開設されている大学に行くだけでも大変で、選べないという声も聞く。更新するためだけに受講するものになってしまっている。教員のニーズに応える講習が用意されていない」など、現状の更新講習の内容に関する問題を指摘する意見が相次いだ。

2009年度から導入された教員免許更新制は、教員が定期的に最新の教育に関する知識や技能を身に付けることを目的とし、10年ごとに教員免許状の更新手続きが求められる。更新には大学や教育委員会が開設する免許状更新講習を、2年間で30時間以上受講・修了し、都道府県教育委員会に申請する必要がある。例年、約9万人の教員が免許状を更新しているが、免許状更新講習と十年経験者研修などの現職研修の時期が重なることなどから、教員の負担軽減が課題となっている。


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