携帯電話持ち込み問題 「登下校時の安全確保」で議論

学校への携帯電話持ち込みの是非を検討している文科省は11月13日、有識者会議の第7回会合を同省で開き、日本PTA全国協議会と安心ネットづくり促進協議会からヒアリングを行った。意見交換では、社会全体で登下校時の児童の安全確保を考える中で、携帯電話持ち込みの是非も議論されるべきだとの意見が相次いだ。

学校への携帯電話持ち込みの是非を議論した有識者会議

日本PTA全国協議会が傘下の64協議会に行ったアンケート結果によると、小中学校への携帯電話持ち込みについて議論しているのは、回答した44協議会のうち、7協議会だった。また、持ち込みを認めるべきと答えたのは、回答をした22協議会のうち、3協議会にとどまった。

積極的な意見が少なかった背景として、▽学校の管理負担が大きい▽機器が高価である▽子供たちのSNS利用による個人情報の流出やいじめ増加の恐れ▽携帯電話の所有者と非所有者による格差の発生▽保護者のニーズがそれほど大きくない――ことを挙げた。

報告した工藤和之副会長は「学校管理がしっかりしていても、登下校中には管理が及ばない。保護者や児童生徒のリテラシーも十分ではなく、もっと成熟しないと学校への持ち込みを認めることは難しい」と述べた。

安心ネットづくり促進協議会は、持ち込みの許可や不許可によって問題が生じた事例を説明。同協議会の尾花紀子・普及啓発広報委員会副委員長は▽保護者と子供が持ち込みルールを守れるかを試す試用期間の設定▽持ち込み端末へのフィルタリングなどの共通設定による子供の安全確保――を提案した。

委員からは「学校できちんと管理することができても、問題は登下校にある。登下校時の責任は学校か保護者か、どちらにあるのか」「地域社会全体で登下校時の児童の安全確保を考える中で、携帯電話持ち込みの是非も議論されるべきではないか」との指摘が出た。


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