【佐藤昌宏教授】英語教育改革とEdTechテーマに鼎談

11月13日に都内で開かれた「eラーニングアワード2019フォーラム」(主催=e-Learning Initiative Japan)では、ICTによる英語教育改革をテーマに、佐藤昌宏・デジタルハリウッド大学大学院教授と正頭英和・立命館小学校教諭、行正り香・REKIDS代表取締役による鼎談(ていだん)が行われ、EdTechが日本人の英語4技能の習得に与えるインパクトについて議論した。

英語教育でのICT活用の可能性を議論する佐藤昌宏教授(左)ら

英国のバーキー財団が創設した「グローバル・ティーチャー賞」で、今年トップ10に選出された正頭教諭は「英語学習の成功の鍵は学校外の学習だ。学校だけでは英語を話せるようになるための時間が圧倒的に足りない。これまでは家庭でできることはリーディングとライティングくらいだったが、EdTechによってリスニングやスピーキングもできるようになった」と、EdTechと英語教育の親和性に触れた。

一方で「ICTを使い家庭でも個別最適化された英語学習ができるようになれば、学校の授業で何をするかが問われるようになる。学校でどんな体験を提供し、子供の英語力を伸ばせるのか。教師の創造力に委ねられている」とも述べた。

佐藤教授は「ICTを活用すれば、音声をはじめとする英語の情報量は格段に増やすことができる。興味のあるテーマから入っていき、海外の英語による情報に触れるようなことがあってもよい。今回、機会の公正性の問題などから大学入学共通テストの英語民間試験の活用延期が決まったが、これからは公正性とは何かが問い直されるだろう。テクノロジーを使って個別最適化された学びをいかに実現するかこそが、これからの公正性なのではないか」と指摘した。

英語の音読教材である「カラオケEnglish」を考案した行正氏は、自身が米国で経験した英語教育について紹介。同氏は「米国では、まずは例文をどんどん音読させて、作文もたくさん書かせているのが衝撃的だった。それに対して日本では、座学中心で『読む』『聞く』『書く』『話す』の4技能を全て最初からやろうとしてしまう」と述べ、ICTを活用した音読の有効性を強調した。


関連