【共通テスト】記述式以外も問題多い 大学教員らが声明

大学教員らによる「入試改革を考える会」は11月15日、来年度からの共通テストの実施延期と大学入試センター試験の継続を求める緊急声明と、声明に賛同する1068筆の署名を文科省に提出した。同日に文科省で開いた記者会見で、同会メンバーらは、大学入学共通テストには、国会などで議論となっている記述式問題以外にも、多くの課題があると指摘した。

共通テストの問題点を指摘する「入試改革を考える会」のメンバーら

緊急声明によると、国語と数学で出題される記述式問題について、採点者の質、採点業務を委託された業者からの問題漏えい、自己採点と実際の採点結果とのずれによる大学選択や合否予測への影響を懸念。記述式だけでなく、共通テスト全体の実施を延期し、緊急避難的にセンター試験を当面の間、継続するよう求めた。

同会代表の大内裕和中京大学教授は「英語民間試験の延期に加え、記述式の問題点がこれだけ出ている状況で、実質的に共通テストの柱がなくなっている。それにもかかわらず、共通テストを実施する意味があるのか」と疑問を呈した。

日本文学が専門の紅野謙介日本大学教授は、共通テストのプレテストで出題された記述式問題を取り上げ、「採点のしやすさを優先した結果、複数の条件が付き、解答の幅を狭めてしまっている。記述式問題の本来の良さを殺してしまっている」と批判した。

中村高康東京大学教授は「共通テストには、記述式問題以外にも多くの課題がある。学習指導要領との関連で、不必要な対話形式や現実離れしたたとえ話が多用されている。そもそも学習指導要領が求めている内容の全てを、大学入試で問う必要があるのか」と指摘した。


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