参院で給特法改正案が審議入り 変形労働時間制巡り論戦

自治体が条例を定めることにより変形労働時間制の導入を可能にする給特法改正案が11月22日、参院本会議で審議入りし、参院における与野党の論戦がスタートした。萩生田光一文科相は、変形労働時間制の導入にあたっては、自治体と教職員団体との間で書面による協定を結ぶことや、校長が個々の教員の事情について聞き取りをする必要があるとの認識を示した。

改正案では、公立学校の教員の在校等時間の上限を定めたガイドラインを文科相が策定する「指針」に格上げし、教員の長時間労働に歯止めをかけるほか、夏休み期間中などの休日のまとめ取りを実施する目的で、自治体が条例を定めれば、1年単位の変形労働時間制を導入できるようにしている。

質疑では、日本共産党の吉良よし子議員が、一般企業で変形労働時間制を導入する場合は労使協定の締結が必要とされているにもかかわらず、改正案では、労働者との交渉が不要な条例に読み替えていると問題視。

「そもそも公立学校教員は、憲法28条に保障された団体交渉権や争議権が制約されている。その公立学校教員に変形労働時間制を導入する際に、労使協定を不要とすることは、教員の労働基本権をさらに制約することになる」と批判した。

それに対し萩生田光一文科相は「地方公務員法においては、職員の勤務条件に関する事項は職員団体との交渉事項であり、法令などに抵触しない限りにおいて、書面による協定を結ぶことができる旨が規定されている。本制度の導入についても、この勤務条件に該当することから、導入にあたっては各地方公共団体において職員団体との交渉を踏まえつつ、検討されるものと考えている」と答弁。

さらに「具体的に今回の制度を活用する対象者を決めるにあたって、校長がそれぞれの教師と対話をし、その事情などをよくくみ取ることが求められている。各地方公共団体において、条例などの制定に取り組んでいただく際には、このようなプロセスを通じて働く教師の意思が反映されなければ、職場の環境は変わらない」と述べた。


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