【萩生田文科相】英語民間試験 「制度上大きな問題あった」

萩生田光一文科相は11月26日までに、教育新聞のインタビューに応じ、大学入学共通テストにおける英語民間試験導入見送りの決断について、「英語民間試験は制度上大きな問題があると判断した。もともと存在している民間の英語検定を借りて、新しい大学入試制度を作ろうとしたところに無理があった」と述べ、既存の民間検定を活用する制度設計そのものに欠陥があったとの認識を明らかにした。その上で、今後1年間をかける検討作業について、国が主導して試験会場の確保や受験料の設定を行う新たな制度を構築する考えを表明した。検討作業は「年末までに着手する」と話した。

英語民間試験について説明する萩生田光一文科相

萩生田文科相は、導入を見送った英語民間試験の活用案について、「民間の実施団体に『会場を増やせ』と言っても不可能な場合がある。受験料の金額についても、いつどれだけの人が受けるか分からないのにあらかじめ減額しろというのも、やや無理があったと思う」と指摘。

こうした欠陥がありながら文科行政が英語民間試験の活用を進めてきた原因について、「その時々の判断に間違いはなかったのだろうが、結果として、齟齬(そご)が生じてしまったのだと思う」と話した。

そのうえで、「大学入試センターがやる試験ならば、例えば、文科省が責任を持って全国の高校を借り上げた上で、試験会場として再分配するようなことをしなければならない。大事なことは、どこにいても等しく受けられる環境を作っていくことだ」と述べ、国が主導して試験会場の確保や受験料の設定を行っていく考えを明らかにした。

また、共通テストへの民間試験の活用に批判が出ている点について、「民間を活用することは決して悪いことではない」とした上で、「国の責任で入試制度を変えるのだから、民間に対しては国が決めた方針に協力してくれるかどうかをちゃんと確認するべきで、順序が逆だった。もともとあるものを使わせてもらえるかではない。国の方針を決め、それに協力してくれるという民間の人たちには引き続き協力をしてもらえるような仕組みも考えていきたい」と説明し、民間試験を活用する場合でも、国が主導する試験を受託するかたちをとることが望ましいとの見解を示した。

大学入学共通テストの英語試験については、今後1年かけて検討し、2024年に英語4技能を評価する新たな試験を導入する考え。これについて、萩生田文科相は「予断を持たないで、これまで積み上げてきた過程をもう一回きちんと検証してみたい。1年間しっかり検討し、持続可能で公平公正が保(たも)て、高校生が思いを持ってちゃんとチャレンジできるような、そういう仕組みに磨き上げていきたい」と話した。

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