障害のある外国人児童生徒への対応 保護者説明など課題

外国人児童生徒の教育上の課題について検討している文科省の有識者会議は11月26日、外国人児童生徒のうち、発達障害をはじめとする障害のある児童生徒への支援の在り方について議論した。文化なども異なる保護者に、障害の内容や日本の特別支援教育をどう説明するかや、特別支援教育との連携が課題に挙がった。

障害のある外国人児童生徒への対応を検討する文科省の有識者会議

国立障害者リハビリテーションセンター発達障害情報・支援センターが昨年、全国の発達障害者支援センターなど、発達障害の支援拠点に対して実施した調査では、外国にルーツを持つ児童生徒やその家族に関する相談をこれまでに受けたことがあると答えた拠点が6割あり、相談対応件数は延べ1927件に上った。

これを受け、同センターは多言語に対応した、発達障害を解説する保護者向けのパンフレット・リーフレットを作成。ウェブサイトでの公開や自治体での利用を促した。

事例を報告した与那城郁子・発達障害情報分析専門官は「支援を要するケースがどの程度あるかを定期的に把握する必要があり、今後、厚労省と協力して取り組んでいく。支援の現場の課題を把握しながら、パンフレットを作って終わりではなく、効果的な活用を広めていきたい」と話した。

委員からは「国際教室と特別支援学級の連携を学校の中で進め、支援が必要な子供を組織的に共有する必要がある」「特別支援の現場は、家庭との連携が欠かせない。これを長期間維持していくだけの財源と、一人一人の子供を支援するスキルやノウハウが不十分だ」「保護者に子供の障害についてどう伝えるか。保護者が認めない場合や障害に対してネガティブなイメージを持たれてしまうと難しい。そうした場面でデジタル翻訳機を使うとむしろ不安になるため、通訳を介した方が円滑に伝わる場合もある」などの意見が出た。

文科省では、この有識者会議とは別に、外国人児童生徒が教科書を使用する際の困難の軽減についての検討会議を開いており、デジタル教科書やデイジー教科書の、外国人児童生徒への学習上の効果を議論している。この日の会合では、その検討会議の議論の経過も報告された。


関連