体育の授業で男児が失明 教員自作の教具で

神奈川県真鶴町教委は11月26日、町立小学校の体育の授業で走り高跳びの練習中、6年生の男子児童が失明するけがを負ったと発表した。使用していたのは走り高跳びの正式用具ではなく、担任教諭らが園芸用品で自作した教具で、男児がこれを手で支えていた際に左目に当たった。

文科省が示す走り高跳びの指導に関する資料(同省ホームページより抜粋)

同町教委によると、担任教諭と授業のサポートに入っていた教諭は11月7日、体育館で6年生41人を6グループに分け、走り高跳びをさせた。このうち事故があったグループでは、高跳びのバーの代用として、植物を巻き付かせる園芸用支柱(約1.5メートル)2本の間に、手芸用ゴムひもを張って、2人の児童に支えさせた。

男児の左目に園芸用支柱が当たって負傷した際、教諭2人はこのグループから離れた場所にいて、他のグループの指導をしていたといい、他の児童も事故が発生した瞬間は見ておらず、詳しい状況は分かっていない。

男児は目の出血が確認されたため救急搬送され、左目失明と診断された。手術を受けて入院し、13日に退院。19日から登校を再開している。

会見で、同町教委の牧岡努教育長は「取り返しのつかない結果になり、心より深くおわび申し上げる」と陳謝。校長は「自作の教材は各担任がそれぞれの判断で作り、管理職は把握できていなかった。事故が起こり得るかどうかの確認が足りなかった。校長である私の責任だ」と述べた。

担任教諭は園芸用品の使用について、インターネットのサイトを参考にしたと話し、「正規用具の数が少ないため、跳ぶ機会をより多く設けようとした」と釈明しているという。

ゴムひもの使用については、文科省が走り高跳びの指導に関する資料で、「恐怖心をなくすために、バーの代わりにゴムひもを使うことも有効」としており、同省が2012年に公開した、小学校高学年の走り高跳び指導に関する動画でも、「バーの代わりにゴムを張ることで、より効率的に学習を進めることができる」としている。

同校は今後、教員が自作した教具・教材について複数人で安全性を確認し、再発防止に努めるとした。