【萩生田文科相】働き方改革に「全力」 3年後に実態調査

萩生田光一文科相は11月28日までに、教育新聞のインタビューに応じ、教員の働き方改革や変形労働時間制を導入する給特法改正案について、「指針は法律に明記したので、地方自治体の条例が大切になる。自治体に(法改正の目的を)共有してもらうキャンペーンをやっていきたい」と述べ、自身が地方自治体に条例などの整備を働きかける考えを示した。その上で、「今回は改革の第一歩。この3年間全力で取り組みを進めていく。そして3年後に改めて実態調査をやり、教師の仕事や給与の在り方についてもしっかり検討し、改革をしていきたい」と語り、3年後をめどに改めて抜本的な教員の働き方改革に取り組む意欲を表明した。

教員の働き方改革への意欲を語る萩生田光一文科相

萩生田文科相は「働き方改革は特効薬のない総力戦。今回の給特法改正案だけで全てが解決するとは思っていない」として、学校のICT化による事務量の圧縮、スクール・サポート・スタッフや中学校の部活動支援員といった外部人材の活用などで、現場教員の負担を軽減していく方針を説明した。

さらに、「今の状態で給特法の廃止だけをしても、何の問題の解決にもならない。全体の仕事量を減らし、日々の残業にも上限を定める必要がある。先生の責任がどこまでなのか、先生としての本業がどこまでなのか、日本中が一緒になって見直していかないと教員の働き方は変わらない」と述べ、働き方改革に取り組む基本姿勢を示した。

その上で、給特法改正案に在校時間の上限などを定めた指針の策定を明記したことを受け、学校現場に法改正の目的を徹底するためには、自治体による関連条例などの整備が重要になると指摘。

「地方分権の則(のり)を超えない範囲で、自治体のみなさんに『なぜこの法律を作ったのか』を共有してもらうキャンペーンをやっていきたい。教育長会議、市長会、全国議長会や、議員の仲間のネットワークを通じて自治体に働きかけたい」と、さまざまな機会を捉えて地方自治体に条例などの整備を促す考えを強調した。

給特法改正案に対して現場教員の反発が広がっている現状を念頭に、萩生田文科相は3年後をめどに改めて勤務実態調査を行い、それを踏まえて給特法など法制的な枠組みの検討に取り組む意欲を示した上で、「いまよりも悪くなるような制度の法改正を、わざわざ国会でお願いするつもりはまったくない。『少しは良くなった』『「少しはやりやすくなった』という声を聞きながら、さらにいいものを目指していく努力をしたい」と述べ、現場に理解を求めた。

文科省では、来年度概算要求で、現場教員の負担軽減を視野に、今年度予算と比較してスクール・サポート・スタッフ1800人、中学校の部活動指導員3000人を増やすための必要経費を計上している。


関連