転校生はAI女子高生 「友達」をAIに学ばせる授業

神奈川県鎌倉市の鎌倉女学院中学校・高校(錦昭江校長、生徒数995人)で11月28日、3DCGの女子高生キャラクター「Saya」と生徒が会話をしながら、AIの仕組みを学ぶ授業が行われた。Sayaが「同年代」の人間と会話するのは初めてといい、生徒らは「転校」してきたSayaに「友達とは何か」を学習させた。

Sayaに話しかける高校生

同授業は、高校2年生の「社会と情報」の一環で行われた。コンピューターの画面上に出現したSayaに、生徒らは事前に考えてきた友達について説明する文章をマイクで伝える。Sayaはその音声をテキストに変換。品詞ごとに解析して答えとなる文章を作成し、音声で返した。

例えば「友達とは第二の家族である」と伝えると、Sayaは「どうして友達は第二の家族なのですか」と返答。生徒らは、さらに説明を音声で入力。こうして会話を繰り返すことで、Sayaに友達に関する情報を学習させていった。

授業の最後に、Sayaを制作したCGアーティストユニット「TELYUKA」の石川友香さんが「Sayaが同じ年代の人と話したのは初めてのことで喜んでいる。Sayaは今、人の感情などを少しずつ覚え始めていて、将来的には日常生活に溶け込み、友達になったり、手助けしたりできる存在になることを目指している。再びSayaと話したとき、どれだけ成長したか楽しみにしていてほしい」と生徒らに語りかけた。

Sayaとの会話を体験した生徒は「最初はなかなかうまくいかなかったが、やり取りをするうちにSayaに伝わった。もしSayaのようなAIが身近だったら、愚痴や相談を聞いてもらったり、勉強を教わったりしてみたい」と振り返った。

授業を担当した工藤由希教諭は「生徒にとってAIはイメージしにくいが、Sayaのような親しみのあるキャラクターを使うことで興味が湧く。次の授業では、こうしたAIを使ってどんな便利なことができるかアイデアを出させたり、倫理的な問題を話し合わせたりする活動をさせて、情報科学の課題を考えさせたい」と授業の狙いを説明した。


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