ユネスコスクール全国大会 広島県で第11回開催

第11回ユネスコスクール全国大会・持続可能な開発のための教育(ESD)研究大会が11月30日、広島県の福山市立大学で開催され、全国から教員ら約800人が参加した。また第10回ESD大賞の表彰式も同時に開催され、文部科学大臣賞に福山市立福山中・高校(髙田芳幸校長)、ユネスコスクール最優秀賞に東京都多摩市立連光寺小学校(棚橋乾校長)がそれぞれ選ばれた。

第10回ESD大賞の受賞者ら

主催は文科省と日本ユネスコ国内委員会で、教育新聞社などが後援。

開会式に登壇した佐々木さやか文科大臣政務官は「小学校の新学習指導要領では、持続可能な社会の創り手の育成が掲げられ、各教科にも関連する内容が盛り込まれている。新学習指導要領に基づく取り組みの普及は、各ユネスコスクールの教育実践の蓄積が大きな鍵となる」とあいさつした。

基調提案では広島県教委の平川理恵教育長と、前宮城教育大学学長の見上一幸氏が登壇。

「ユネスコの理念とESD」をテーマに講演した平川教育長は、ユネスコの理念や県の教育実践について触れた上で、「まず教師が本当の意味で主体的にならなければいけない。教師自身が『自分とは何者か』『何のために教師をするのか』と自己認識し、それを安心して自己開示できる職員室があり、自己表現の場があることが大切。ESDやSDGsの成功の鍵は、教師一人一人の認識だ」と強調した。

見上氏は「SDGsについて学ぶ」から「SDGsについて行動する」へ変革していかなければならないとし、「ESDは取り組んだから自然と能力がつくわけではなく、質が大切だ」と改めて指摘した。

パネルディスカッションで意見交換する中高生ら

またパネルディスカッションでは、10月に開催された仮想世界を舞台に繰り広げる教育型シミュレーションゲーム大会「ワールドピースゲーム2019 inふくやま」に参加した中高生4人が登壇し、ゲームの感想や平和のあり方について意見交換した。

福山市立福山高校の前田響さんはゲームを通して課題解決能力が上がったと言い、「解決するだけでなく、解決した内容を周りに伝え、促すことまでが、本当の課題解決だと分かった。世界中で起こっている課題も日々の勉強も全部つながっているし、つなげて考えることができると気付けた」と話した。

さらに、12のテーマでワークショップや交流研修会を実施。ワークショップではESDの視点を取り入れ、教員の働き方改革やカリキュラムマネジメントについて、参加者らが意見交換した。

また、交流研修会ではESDやSDGsを踏まえた環境教育や特別支援教育、防災教育の事例が発表された。


関連
関連記事