プログラミング教育のポテンシャル 参入企業がシンポ

来年度から小学校で始まるプログラミング教育必修化を前に、超教育協会は12月2日、異業種からプログラミング教育に参入した民間企業によるシンポジウムを都内で開いた。プログラミング教育市場の持つポテンシャルや、小学校での必修化への対応などについて、担当者らがお互いのビジョンや戦略を意見交換した。

意見交換する関係企業の登壇者ら

CSR(企業の社会的責任)活動の一環で学校でのプログラミング教育を支援したり、全国各地でプログラミング教室を展開したりしているIT関連企業など、教育以外の分野の担当者が登壇。プログラミング教育に関心を寄せる企業関係者ら約100人が参加した。

CSR活動として学校向けの情報モラル教育の教材提供などをしてきたLINEは、無料のプログラミング学習プラットホーム「LINE entry」を10月末に開設。プログラミング教育を支援すべく、学校への出前授業を展開している。

LINEの西尾勇気・公共政策室社会連携チームマネージャーは、プログラミング教育を支援する狙いを、「ビジネスで捉えれば利益を追求しなければならなくなる一方、CSRとしてやっていくことについても、企業の収益が減れば続けられなくなる懸念がある。そこで、LINEでは財団を創設し、教育に本気で取り組んでいくことにした。プログラミングによって子供の想像力や判断力がトレーニングされ、スマホやネットのトラブルを予測する力も向上するよう期待している」と語った。

サイバーエージェント、ディー・エヌ・エー、GMOインターネット、ミクシィ、東急は今年6月、各社の拠点がある東京都渋谷区と「プログラミング教育事業に関する協定」を締結し、1人1台のタブレット端末が整っている区立小中学校を対象に、プログラミングを体験する授業や企業見学を実施している。

東急の石川あゆみ・沿線生活創造事業部ウェルネス推進グループ課長代理は、小学校でのプログラミング教育の必修化について、「ICTの整備や教員のスキル不足といった問題以上に、とにかく時間が足りないと感じる。学校で教えることが多すぎてプログラミングに時間を割けない。さまざまな教科と結び付けたり、課外活動でプログラミングを学べたりする機会をどう確保するかが課題だ」と話した。

また、独自の子供向けプログラミング教室を全国に展開しているサイバーエージェントの上野朝大・エデュケーション事業部部長は「学校を支援することも大事だが、企業なのでビジネスとして社会課題を解決しなければいけない。良い意味で学校に期待しすぎるのではなく、学校と民間で担うべき役割を相互補完すべきで、教育系企業とIT企業のコラボレーションをもっと活発にしていく必要がある。一方で現状のプログラミング教育市場は、企業が張り切っていて保護者の意識はまだまだだ。過剰供給になってしまわないか懸念している」と指摘した。


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