広域通信制高校が義務教育も変える 経産省の浅野課長

全国の広域通信制高校などが加盟する「新しい学校の会」主催の教育シンポジウムが12月3日、都内で開かれた。経産省の「未来の教室」実証事業を推進している浅野大介・商務・サービスグループサービス政策課長・教育産業室長が講演した。

第4次産業革命後の学びの姿を語る浅野課長

浅野課長は「広域通信制高校が創り出している新しい学びへのチャレンジが、義務教育にどれくらい浸透するか。それこそが学びの改革につながると思っている」と述べ、個別最適化された学びの実現に向け、広域通信制高校の可能性に期待を寄せた。

さらに、災害時の避難所の問題を例に、日本の教育の課題として▽目の前の「課題の構造」を把握する力▽さまざまな組織や専門家をバインドする力▽科学的に確からしい「解決策オプション」を並べる力▽「ベターなオプション」を試し、走りながら修正する力▽その場でルールを作る・変える力――の不足を挙げた。

また、第4次産業革命が進んだ社会では、既存の学校の学びが通用しなくなっていくとも指摘。「学級が典型例だが、決められた場所で決められた人と大過なく一緒に過ごせることは軽視され、自分の時間割を作って修正を続けていくことが問われるようになるだろう」と展望を述べた。

他にも、学校教育が対面での学びを重視していることを疑問視。インターネットなどを使えば、対面していなくても深いコミュニケーションは可能とし、広域通信制高校の知見を活用すれば、ネットとリアルが融合した学びが義務教育段階でもできるようになると提案した。

同シンポジウムには、教育関係者ら約100人が参加。佐藤昌宏デジタルハリウッド大学大学院教授らによるパネルディスカッションなども行われた。


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