情報モラルを主体的に教える 内閣府会議で高校生が提案

高校生が主体となってICTの利活用を議論――。内閣府の、青少年のインターネット環境の整備に関する検討会は12月5日、第43回会合を開いた。情報モラルやICTの利活用を話し合う「高校生ICTカンファレンス」の代表の高校生が報告を行った。高校生らは、小中学生や大人に向けて、高校生が情報モラルやSNSの適切な使い方を教えるカンファレンスを各地で開催していくことを提案した。

高校生が主体となった情報モラルの在り方について提案する(左から)中本さんと佐藤さん

「高校生ICTカンファレンス」は、全国の高校生が集まり、情報モラルやICTの望ましい使い方について議論し、解決策となるアイデアを提案する活動で、2011年から毎年実施している。今年度は全国19地域で129校の高校生が参加し、11月には各地の代表生徒が都内に集まりサミットを開催した。

カンファレンスで提案されたアイデアを発表したのは、大阪府から参加した中本凜奈さん(羽衣学園高校2年生)と佐賀県から参加した佐藤雄貴さん(佐賀清和高校3年生)。

中本さんらは、子供は十分な知識がないままSNSを使用するうちに、SNSの中で理想の自分を求めるようになり、本来の自分を見失ってしまう悪循環に陥りやすいと指摘。

この悪循環を断ち切るために、まずは高校生が主体的に自分たちのSNSの使い方について話し合う「クラスディスカッション」を学校の教育活動として行う必要があるとアピールした。

さらに、クラスディスカッションを踏まえて、SNSの望ましい使い方について、小中学生や地域住民に高校生が伝えていく機会を設けていくことも提案。そのための環境整備や支援を求めた。

佐藤さんは「高校生の中にも、SNSの使い方について積極的に考えようとしない人はいる。クラスディスカッションで発表の場を設けることで、そうした人たちも少しでも自分のこととして考えてくれるようになると思う」と提案の狙いを説明した。

中本さんは「カンファレンスに参加して、私たちはいろんな高校生と話し合う機会を得られたが、多くの高校生はそうではない。SNSの使い方について高校生が小中学生に伝えることは、高校生にとって主体的な学びになるし、その小中学生が高校生になって同じように教える機会があれば、いい循環が生まれる」とメリットを強調した。

高校生の提案を受けて委員からは「高校生が小中学生に教える役割を担ってくれれば、世代の違う大人と子供の間の橋渡しをしてくれる」といった好意的な意見が出た。


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