英語4技能ナショナルテスト 日本も開発可能と英国研究者

今週末に英語力の評価をテーマにした国際学術会議が横浜市で開かれるのを前に、ブリティッシュ・カウンシルは12月3日、来日したバリー・オサリヴァン・英語アセスメント研究部門主席との記者懇談会を開いた。日本で大学教員をした経験があり、英国語学評価テスト学会の創設者でもある同氏は、日本でも英語4技能を測るナショナルテストは開発できるとの見方を示した。

1つのテストにするほうがいいと話すオサリヴァン氏

大学入学共通テストでの英語民間試験の導入延期について、同氏は「政治的な政策の急転換はしばしば起こるが、日本の英語教育が遅れることにはがっかりした。しかし、これは日本にとって良い機会でもある」と評した。

その理由を「日本で大学教員をしていた頃から、日本の英語の教科書は教員を助けるものになっておらず、学術科目としての英語を教えているという印象を抱いていたが、それは現在も変わっていない。英語民間試験の活用延期は、新学習指導要領が求めている英語力を子供たちにどう身に付けさせるのか、教員養成や研修、教室環境の見直しも含め、議論のきっかけになる」と説明した。

同氏は中国で英語4技能を測定するナショナルテストの開発に関わっているといい、日本国内の議論を踏まえて、「もし私が文科大臣であれば、1つのテストにする」と述べ、「新学習指導要領でどんな英語力を求めているのかは明確になっている。テクノロジーを使えば、日本で5年以内にナショナルテストを開発するのは不可能ではない。既存の民間試験や研究知見をその国内試験向けにローカライズすれば、コストも抑えられる」と提案した。

また、もし日本のナショナルテストを開発する場合は、CEFRのA2~B1レベルの学習者を想定するのが適切だとも提案した。

ブリティッシュ・カウンシルが主催し、英語力の評価を巡る課題や解決策を検討する国際学術会議「New Directions 2019」は12月7~9日に横浜市のパシフィコ横浜、横浜国立大学を会場に開かれる。約400人の教員や研究者らが、パネルディスカッションや分科会に参加する。


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