【共通テスト】自民、記述式で「早急な方針表明」求める

大学入学共通テストの記述式問題を巡り、自民党文部科学部会は12月6日、文科省に萩生田光一文科相を訪ね、試験の適正な実施が可能かどうか早急な方針表明を求める決議を手渡した。記者団の質疑に応じた文部科学部会長の高階恵美子参院議員は決議の狙いについて、「延期ありきではない。どういう教育を実現していきたいのか、その実現可能性はどうなのかを一つ一つ考えた上で、政府が早急に態勢を整えるよう求めた」と説明した。

決議文を萩生田光一文科相に手渡した自民党文部科学部会の議員ら

自民党文部科学部が決議の中で政府の取り組みを求めた2項目は次の通り。

  • 国民の不安を解消するため、大学入学共通テストでの記述式試験を受験生の混乱なく実施する上で必要な事項を総点検し、早急に見直しを行うこと。
  • 来年度に予定される大学入学共通テストの導入まで残された時間は1年余に迫っていることから、試験の適正実施が可能かどうか、その実現可能性について、政府において厳正に検討を行い、早急にその方針を表明すること。

高階部会長によると、この決議に対し、萩生田文科相は「もとより総点検しているが、改めてしっかりと見極めを行いたい」と回答した。

記述式問題を巡っては、与党の公明党が12月5日、民間事業者が採点を行う問題点などを挙げ、来年度導入の見直し・延期を検討するよう萩生田文科相に提言したばかり。高階部会長は自民党と公明党のスタンスの違いについて、「自民党の決議は、受験生、保護者、学校関係者に、不安なまま試験の時期が迫ってくる、そういう不利益をもたらすべきではないという考え方だ。決断するのは、あくまで責任を負っている文科省。冷静に判断した上で、態度をしっかり決めてもらいたい。そこが(公明党との)スタンスの違いだろう」と話した。

さらに、記述式問題を巡る論点について高階部会長は「採点業務は、ある一定のばらつきが生じる。同じ数学の解き方にしても、最終的な解答は同じでも、そこに導くプロセスが少しずつ違っていたり、想定の範囲を超えるような新しい考え方が展開されたりといったことがあり得る」と指摘。

「そうした記述式問題が、一点を争うような(大学入試での)用いられ方にふさわしいかが、国会での論点だった。採点にばらつきがあるという前提の下に、記述式をどう使うのか。この回答は行政サイドでしっかり検討してもらいたい」と述べた。

記述式問題の導入延期を求める声が高まっていることを受け、「(延期という選択肢は)まったく除外するものではない。だが、試験をどう変えるかの前に、どういう教育を実現していくのかがあっての改革だ。延期ありきの議論ではなく、子供たちを優先に考えるべきだ、というのが私たちのスタンスだ」と、決議の趣旨を説明した。


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