【共通テスト】記述式「年内に方向性」 萩生田文科相

萩生田光一文科相は12月6日、閣議後の記者会見で、来年度から始まる大学入学共通テストの記述式問題について、与党から見直しや延期の要望が出ていることに関連し、「一番大事なのは受験生。テスト実施の1年前には課題への対応策が決まっていなければ不安を感じると考えるので、年内には方針を固めていきたい」と述べ、採点の質や自己採点などの課題について年内に方向性を出す考えを明らかにした。

記述式問題の検討状況を説明する萩生田光一文科相

文科省が記述式問題の導入延期の決定や検討を行っているとの一部の報道について、萩生田文科相は「(決定や検討の)事実はない」と否定した上で、「記述式問題に関して指摘されている課題に対して、どのような改善が可能であるか検討しており、課題解消に向けて努力を続けている」と述べた。

記述式問題を巡る課題について、▽採点の質の担保ができるのか▽受験生が志望校を決定するにあたって自己採点がきちんとできるのか――の2点が大きいとの認識を表明。

採点の質については「きちんと採点し、納期内に納めてもらえば、それで契約は履行される。契約にのっとって業者はその時期までにきちんと対応できると聞いている。入札による結果だから、それを受け止めていかないといけない」と述べ、契約先の業者を信頼する考えを示した。

また、採点ミスが起きる可能性について、「第三者が採点するときに、採点ミスがゼロにできるかと言われれば、非常に難しい判断だ」と指摘。「(記述式問題の)導入を議論してきた人たちは、一点ごとの刻みじゃなくても、記述を試験に入れる効果と必要性を言っている。だから、ある程度採点にブレがあったとしても、影響なく次の段階に進めるような仕組みも検討課題の一つに加えている」と検討状況を説明した。

その上で、「絶対採点ミスがなければこの試験ができないかと言われると、これは非常に難しい結論になる。いま慎重に対応を考えている」と述べた。

一方、自己採点について、「大学入試センターは自己採点の質を上げていく努力をしなくてはならない。出題の形や採点のポイントをもう少しわかりやすく高校現場に教えるほか、AIを使ったシミュレーターの導入も検討している」と説明。

そうした施策によって受験生が自己採点できるようになったかを確かめる検証方法について、「一番いいのは、もう一度プレテストをやり、大きな範囲で検証することが望ましいが、それを年内にやるのは時間的に難しい。だから、こういった仕組みによって、3割の人たちが自己採点できなかった試験から大きく変わったということが、専門家も含めて検証できるような、その見通しを年内に確認したい」と述べた。


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