生徒のSOSを拾えず 中1自死で所沢市教委が報告書

2017年に埼玉県所沢市立中学校に通う1年生の男子生徒が自死したことについて、所沢市教委は12月13日、第三者委員会による調査報告書を公表した。多忙な部活動や同級生から侮辱的なあだ名で呼ばれたことなど、複数の要因が自死に追い詰めたことや、生徒から発せられたSOSを学校側が拾える体制になかったことが指摘された。

同報告書によると、生徒は中学校に入学して卓球部に入ったが、部の雰囲気になじめず、友人には退部したいと告げていた。また、卓球部顧問でもある学級担任は、生徒に毎日、日記を提出するよう求めていたが、生徒は次第に書かなくなっていった。

生徒の様子の変化について、気付いていたり声を掛けたりした教員もいたものの、その情報が共有されることはなく、結果的に生徒の心理状態に合わない硬直化された指導が、さまざまな場面で繰り返されることとなった。

さらに、同級生からは複数の侮辱的なあだ名で呼ばれたり、休み時間に読んでいた本をきっかけにはやし立てられたりするなどの、いじめも確認された。

同報告書は、このような自尊心が急激に低下する事態が相次いで起こったことで、生徒は追い詰められたとともに、生徒のSOSに周囲は気付かず、支援できなかったと指摘。

教育相談のシステムを見直して、複数の教員が生徒の示すサインを共有し、適切に対応していく仕組みとすることや、ストレスへの対処方、SOSの出し方についての授業を実施することなどを提言した。


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