来年度予算案を閣議決定 文教関係予算は4兆303億円

政府は12月20日、来年度予算案を閣議決定した。文科省では5兆3060億円(前年度予算額比2億円減)となり、文教関係予算には4兆303億円(同30億円増)を計上した。新学習指導要領の円滑な実施や学校の働き方改革推進のため、3726人増となる教職員定数の改善を図るほか、スクールガード・リーダーの増員など、学校安全対策を強化。来年度から始まる高等教育の修学支援新制度のための予算などを盛り込んだ。

20年度文教関係予算案の主要項目

教職員定数の改善では、小学校の専科指導の充実として、英語の専科教員を新たに1000人加配するほか、小学校高学年の教科担任制を実施している学校を支援するため、既存の加配の振替分を含め2201人を充てる。

また、部活動指導員やスクール・サポート・スタッフの配置など、学校を支える外部人材の派遣に62億円(同7億円増)を計上した。

大津市で保育園児が巻き込まれた交通事故や、川崎市で起きたスクールバス襲撃事件などを受け、学校安全については9億5200万円(同5億9900万円増)に大幅拡充。スクールガード・リーダーの配置を増やすほか、国立、私立学校の安全確保の推進で新規事業を実施する。

OECD(経済協力開発機構)が実施した生徒の学習到達度調査(PISA)の2018年調査で、日本の読解力の順位や平均得点が低下したことを踏まえ、リーディングスキルテスト(RST)を活用した読解力向上をはじめとする、学力向上のための各種調査研究について、6億900万円(1億700万円増)と手厚くした。

いじめ対策・不登校支援では、スクールカウンセラーの全公立小中学校への配置とスクールソーシャルワーカーの全中学校区への配置が19年度で完了したことを踏まえ、虐待や貧困対策も含め、さらなる重点配置を進める。また、教育支援センターを核とした教育委員会と関係機関、民間団体が連携した不登校児童生徒の支援や不登校の要因、支援ニーズなどを探る実態把握の調査研究を新規に行う。

来年度から始まる高等教育の修学支援新制度では、授業料減免や給付型奨学金として4882億円を計上。51万人程度の利用を見込む。高校でも私立高校の授業料の実質無償化に4247億9500万円(同539億100万円増)を充てた。

英語民間試験の活用延期と国語・数学の記述式問題が見直しとなった共通テストについては、概算要求時に盛り込まれていた英語成績提供システムの導入や記述式問題に関する項目がなくなった一方、マークシート式の問題の作問見直しやCBT方式の検討に関する調査研究などで14億3300万円を新規に計上した。


関連
関連記事