市教委の元課長ら書類送検 ブロック塀倒壊による死亡事故

2018年6月の大阪北部地震で大阪府高槻市立寿栄小学校のブロック塀が倒壊し、同校4年生の女子児童が犠牲になった事故で、大阪府警は12月20日、同市教委の元学務課長ら3人と、点検業者の担当者の計4人を業務上過失致死の疑いで書類送検した。

調べでは、ブロック塀は設置から42年が経過しており、2015年には外部の防災アドバイザーが倒壊の危険性を指摘していた。これを受け、同校の当時の校長が教委の学務課に点検を依頼したが、専門知識のない職員が16年に目視点検などで危険がないと判断し、専門家への確認を怠っていた。

また後日、点検業者の担当者が内部の鉄筋のさびなどを確認したものの、「異常なし」と報告した。大阪府警は一連の対応が事故につながったとみている。

書類送検を受け、樽井弘三教育長は「亡くなられた女子児童のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族に対して心よりおわび申し上げる。学校施設の元担当職員が書類送検されたことを真摯(しんし)に受け止めている」とのコメントを発表した。

事故を巡っては、市学校ブロック塀地震事故調査委員会が18年10月、事故原因などをまとめた報告書を濱田剛史市長に答申し、倒壊したブロック塀の内部構造には▽接合筋が用いられ、ブロック壁体内の縦筋と「重ね継手」されていた(溶接されていなかった)▽接合筋の長さが短く、擁壁への定着長さが確保されていなかった▽地震により破断した接合筋には著しい腐食があった――として、こうした施工上の不良箇所が倒壊の主原因と報告。

ブロック塀が日常点検の対象に含まれておらず、建築基準法で定められた点検項目の一部を点検業者が実施していなかった問題を指摘した上で、確認された不良箇所は外観目視調査では判別できないため、法令に従って適切に点検していたとしても、安全性は確認できなかったとした。


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