【共通テスト】非公開の議事録を公表 早くから問題指摘

大学入学共通テストを巡り、文科省は12月24日、英語民間試験の活用や記述式問題の導入の方向性をまとめた有識者会議の議事概要と、英語民間試験の実施に向けた課題を議論したワーキンググループの議事録を公開した。英語民間試験の地域間格差や記述式問題の採点などへの懸念が、早くから指摘されていたことが明らかとなった。文科省では、年明けにスタートする共通テストの検討会議で、当時の議論の経緯を検証し、英語4技能試験や記述式問題の在り方を協議する。

公開することになった議事概要と議事録について説明する文科省担当者

公表されたのは、▽2016年4月に設置され、共通テストの出題内容や記述式問題、英語民間試験の実施方法など具体的な制度設計を協議した「『大学入学希望者学力評価テスト(仮称)』検討・準備グループ」のうち、非公開となっていた初会合から第9回会合までの議事概要▽18年12月に設置され、英語民間試験の実施団体の準備状況や課題などの情報共有を目的に開かれていた「大学入試英語4技能評価ワーキンググループ」の非公開となっていた初会合~第6回会合(一部公開を含む)の議事録――など。

検討・準備グループは、大学関係者や高校関係者ら9人の委員で構成。16年10月25日に開かれた第5回会合では、試験の採点方法について討議を行い、その中で委員から「民間事業者の採点方法はブラックボックスになっている部分がある。採点人員として1000人くらいは必要になってくるのではと思われるが、公平に採点できるのか」と、採点の公平性を指摘する意見があった。

また、同年12月16日の第6回会合では、高校関係者から「民間の試験といっても、東京は全ての資格・検定試験を受けることができるが、地域によって一部のものしか使えないという条件が、今の段階だとある。それが本当に公平かというと、公平とは言えない面がある」と、英語民間試験の地域間格差を懸念する声が上がっていた。

ワーキンググループでは、19年1月30日に行われた第2回会合で、高校関係者から「来年の4月には、早い場合はもう試験、どれを申し込んで、どれを受けようかという準備を今の高校1年生はするわけですね。本当に待ったなしの状況に来ているというふうに思います。(中略)受けさせる高校現場とすれば、4月にちゃんと受けられるのか。安心して受けられるような条件整備をしてほしい」と述べるなど、不安解消に向けて各実施団体などに対して早期の情報開示を求める意見が出ていたことが分かった。


関連