車いすラグビーを児童が体験 「どうすればできるか」考えよう

東京都では、アスリートを学校に派遣し、交流や競技体験を通じて子供たちがスポーツの魅力を知る「夢・未来プロジェクト」を推進している。

競技用車いすの操作をアドバイスする三阪さん

車いすラグビーの日本代表選手として3度のパラリンピックを経験し、2016年のリオデジャネイロ大会ではアシスタントコーチとして日本代表を銅メダルに導いた三阪洋行さんが江戸川区立大杉第二小学校(奥澤弘子校長、児童575人)で特別授業をした。

授業では4年生児童が競技用車いすの操作にチャレンジ。三阪さんは「『できない』からは何も生まれない。『どうすればできるか』を考えよう」と呼び掛けた。

授業ではまず、三阪さんが車いすラグビーのルールや魅力を講演。車いすラグビーでは、障害の程度によってポイントを付け、出場選手の合計ポイントに上限を設けるクラス分けルールを採用することで、さまざまな人が一緒にプレーできることなどを紹介した。

車いす同士が激しくぶつかり合うタックルを三阪さんが実演すると、その衝撃のすさまじさに児童から驚きの声が上がった。

三阪さんは児童に「高校生のときに事故で寝たきりになり、『もう何もできなくなった』と思っていた。しかし車いすラグビーと出合い、ルールを工夫することで激しいスポーツもできると知り、パラリンピックでメダルを取る夢と目標が生まれた。『できない』と思っているうちは何も生まれない。『どうすればできるか』を考えれば、いろいろなことができるようになる」と語った。

児童らは実際に競技用車いすに座り、パイロンを避けながらのジグザグ走行に挑戦。体験を終えると、「行きたい方向と逆の車輪を動かさなければならないので難しかった。パラリンピックが楽しみ。車いすラグビーを応援したい」「いろいろなパラスポーツがあることが分かった。大人になってからも、いろいろな人とパラスポーツを楽しんでみたい」と話した。

車いすラグビーの普及に取り組む三阪さんは「子供たちが、パラスポーツに対し『障害のある人がやるものだ』という先入観を持たずに、違いのある人たちが一緒に楽しむために工夫する価値を学んでほしい。子供の頃からそうした価値を分かっていれば、障害に対する捉え方が根本的に変わるはずだ。さまざまな地域で、思い立ったときにパラスポーツができる環境をつくっていきたい」と話す。


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