パワハラで中学校長を懲戒処分 職員の自殺への影響認定

秋田県教委は1月9日、パワハラにあたる不適切な言動があったとして、同県仙北市立中学校の校長を停職82日の懲戒処分にした。同県教委がパワハラによる懲戒処分をしたのは初めて。同校では昨年7月、40代の男性職員が校内で自殺しており、県教委は「校長の言動による影響があった」と認定した。

県教委によれば、校長は同校に赴任した2018年4月以降、数人の教職員に対し、精神的苦痛を与える不適切な言動を繰り返していた。また、仙北市教委の調べで、自殺した男性職員に対する過度の叱責(しっせき)があったと分かった。別の同市立学校でも不適切な言動があり、市教委から注意を複数回、受けていた。

県教委は「男性職員の自殺と校長の言動に直接の因果関係は確認できないが、何らかの影響があったことは否めない」として、停職6カ月相当だと判断したものの、校長が今年3月末で定年退職することから、それまでの日数を処分期間とした。

校長は昨年8月から抑うつ状態を理由に休職し、自宅療養している。後任は1月14日付で着任する。

県教委の石川政昭義務教育課長が9日の県議会教育公安委員会で処分について報告し、「パワハラを予防すべき立場の校長が職場環境を悪化させ、死に影響を与えたことは否めない」と説明。

委員からは「自殺の一因になったと認めているのに、停職で退職金を払うという処分を県民はどう思うか」「遺族が納得するか」など疑問の声が上がった。

仙北市の門脇光浩市長は「県教委が非常に重い判断をした」とのコメントを発表した。同市は遺族の意向を踏まえ、男性職員の自殺を公務災害に認定すべく、認定請求書を県人事課に提出している。


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