【入試改革】検討会議が初会合 年末までに方針取りまとめ

大学入学共通テストにおける英語民間試験の活用延期と記述式問題の導入見送りを受け、文科省は1月15日、これまでの経緯を検証し、今後の大学入試の方向性を議論する「大学入試のあり方に関する検討会議」の初会合を開いた。検討会議は外部有識者からのヒアリングなどを行いながら、月1~2回程度の頻度で開催し、2024年度入試を視野に、年末までに方針の取りまとめを目指す。

初会合であいさつする萩生田文科相

萩生田光一文科相は会議の冒頭で、来年度から始まる共通テストでの英語民間試験の導入延期と、国語、数学における記述式問題の導入見送りを判断した経緯について説明。委員らに対し「検討にあたっては、これまで指摘された課題や、延期や見送りをせざるを得なくなった経緯の検証も行い、それを踏まえて、今後の在り方の議論につなげていただきたい」と求めた。

その上で「高大接続改革は、新しい時代にふさわしい高校教育と大学教育を、それぞれの目標の下で改革し、子供たちが各段階で必要な力を確実に身に付け、次の段階に進むようにするための総合的な改革だ。本検討会議は大学入試の在り方を中心に議論する場だが、このような高大接続の観点も念頭に置いて議論していただきたい」と述べた。

検討会議では、昨年延期が決まった英語民間試験や記述式問題の導入見送りに至った経緯を検証した上で、英語4技能評価や記述式問題の在り方、地域や経済的な格差、障害のある受験生への配慮などについて議論し、大学入試の今後の方向性を決める。
文科省では、年末までに取りまとめる方針を踏まえ、新学習指導要領で学んだ最初の学年に当たる高校生が受験する2024年度入試に間に合うように、21年度中には、共通テストの実施大綱や大学入学者選抜実施要項に反映させる方針。

初会合の後、記者団の取材に応じた座長の三島良直・東京工業大学名誉教授(前学長)は「今回なぜこのようなことが起こったのか、経緯をしっかり検証しないと、拙速に議論を進めればまた同じことが起こる。できるだけ幅広い意見をいただき、1年間である程度の方向性をつくっていきたい。グローバルな世の中で若い人に求められている能力について、高校教育と大学教育がどう分担し、接続を図っていくか。また、共通テストと個別の大学入試との分担についても、しっかり議論していきたい」と指摘した。

また、あくまで私見とした上で「記述式は、誰が採点するかや自己採点の課題を踏まえると、今のセンター試験の仕組みの中でやるのは難しいと思う。個別の大学試験で記述式を取り入れるのがよいと直感的に思っている。記述式で問われる力は、若い人に求められる優先順位の高い能力だ。検討会議でもそれを常に意識して、どういうことができるかを提案していきたい」と述べた。

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