いじめの再発防止策に全員担任制 取手市の専門委が提言

茨城県取手市で、2015年に当時市立中学3年生の女子中学生がいじめにより自死した事案で、同市教委は1月20日、市の「いじめ問題専門委員会」(委員長・藤川大祐千葉大学教授)が取りまとめた再発防止策の提言をホームページで公開した。再発防止策として、東京都千代田区立麹町中学校で実施されている全員担任制や複数担任制といった、複数の教員で生徒を見るシステムの導入を求めた。

提言では、学校がいじめを阻止できなかったばかりか、教員の不適切な指導がいじめの助長につながり、さらに教委が法令に違反する対応や議決を行ったと指摘。実行可能で具体的な再発防止策を複数挙げた。

特に、複数の教員で生徒を見ることができるように、1週間ごとに担任と副担任を交代したり、面談の際に生徒が教員を選択したりできる全員担任制・複数担任制のようなシステムを導入すべきだと提言。生徒の悩みや困りごとについて教員間で情報共有を促すため、各学校で教育相談部会システムを構築するよう求めた。

また、市教委に対しては、外部専門家による定期的な法令順守体制のチェックや、文科省、いじめ防止体制が充実した県外の自治体からの出向などによる外部人材の登用、スクールロイヤーの設置などの対策を盛り込むとともに、教育委員が法令にのっとった判断ができるよう、審議の際は根拠となる法令を提示することの徹底も促した。

この事案を巡っては、当初の調査で市教委がいじめ防止対策推進法の重大事態には該当しないと議決。後に文科省などの指導を受けて撤回し、当時の教育長が引責辞職していた。再調査した茨城県の第三者委員会が、担任教諭の学級運営や言動がいじめを誘発・助長したとする報告書を提出。これを基に市教委の専門委員会が再発防止策を検討していた。

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