大川小津波訴訟の確定受け 学校防災の有識者会議設置へ

宮城県石巻市立大川小学校を巡る津波訴訟で、学校の事前防災の不備を認めた判決が確定したことを受け、宮城県教委は1月21日、学校防災の在り方を検討する有識者会議を設置することを明らかにした。判決確定により、高い水準での危険性予測や避難マニュアル作成が学校に求められていると判断した。

同県スポーツ健康課によると、有識者会議の委員は6人。災害工学を専門とする東北大学災害科学国際研究所の今村文彦教授や、同校6年生だった長女を津波で亡くした遺族でもある同県名取市立中学校長、学校防災の専門家、弁護士らが務める。

初会合は2月5日の予定。東日本大震災後に進められてきた県内各校の防災の取り組みを検証し、専門性の高い防災教育の充実や、地域との連携など、防災体制の再構築に向けた新たな取り組みを検討する。2021年3月までに計5回程度開催し、20年度中に検討内容を取りまとめる方針。

伊東昭代教育長が県議会常任委員会で有識者会議の設置を報告し、「訴訟の原告や事故の検証に関わった方々の意見を聞きながら、検証を進めていきたい」と述べた。

同県教委は震災後、東北大学災害科学国際研究所と連携しながら、マニュアル作成時の注意点などをまとめた「みやぎ学校安全基本指針」や、避難訓練を評価するチェックリスト、児童生徒向けの防災教育の副読本とDVDなどの作成を進めた。また、各校に「防災主任」の教諭を配置するなどしてきたが、学校防災の抜本的な強化には専門家による検討が必要と判断した。

これに先立ち1月18日からは、石巻市の亀山紘市長と菅原秀幸副市長、境直彦教育長らが、犠牲となった同校児童74人の全遺族に謝罪する戸別訪問を始めた。昨年12月の遺族向け説明会で、市長が「取り返しのつかない悲劇を引き起こした」と陳謝した際、「遺族宅を回り、謝罪する気はあるか」と問われ、「検討したい」と話していた。

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