教員免許状の課題を検討 小学校教科担任制の実施踏まえ

中教審教員養成部会は1月23日、第111回会合を開き、小学校高学年における教科担任制の実施を見据えた、教員免許状の課題に関する議論を始めた。養成段階で隣接する校種の指導力を身に付けられるような教育課程や、中学校の教員が小学校の教員免許を取得しやすくする制度の在り方などを検討する。

小学校高学年での教科担任制の導入を踏まえた、教員免許状の在り方を議論する教員養成部会

小学校高学年での教科担任制は、中教審初等中等教育分科会の特別部会で、2022年度をめどに導入する方針が示され、実施に向けて、義務教育9年間を見通した教員の養成と採用、免許制度、人事配置の在り方が課題となっている。

小学校高学年で教科担任制を導入する際の対応策の一つとして、中学校の教員を小学校に配置することが考えられる。現行制度上でも、中学校の教員は、専門教科については小学校でも教えられるようになっている。

しかし、16年度の文科省の調査によると、中学校の教員で小学校の教員免許状を取得している割合は全国平均で26.6%にとどまっており、都道府県によってばらつきも大きい。

こうした課題を踏まえ、養成段階で隣接する校種の教員免許状を取得しやすくする教職課程の在り方や、中学校の教員が小学校の教員免許状を取得しやすくする制度などについて、既存の教員免許状の枠組みも含めて議論する。

委員からは「小規模校でも教科担任制を実施できるようにしないといけない。専科教員を配置する以上、定数改善や教員の標準的な授業の持ち時数の是正も必要だ」「働き方改革とのバランスを考慮する必要があるが、教科担任制が導入されても、ティームティーチングとして学級担任が授業に入ることも考慮してほしい」「採用試験で複数免許の取得を一定の要件にしているケースもあるが、そうした人材はもともと少ない。学校に配置するのではなく、地域に配置するといったやり方もあるのではないか」「専修免許状を取得しても、学校現場ではあまり評価されていない。例えば、専修免許状を取得すれば、隣接する校種を教えられるようにするといった生かし方があるのではないか」などの意見が出た。

また、この日の会合では、STEAM教育やICT利活用など、Society5.0に対応した教員を育成するために、教職課程認定に関する規制緩和などを可能にする「教員養成フラッグシップ大学」について、ワーキンググループの最終報告も取りまとめられた。

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