女児虐待死事件で報告書 「校内に対応チーム」など提言

千葉県野田市で当時小学4年生の女児が親から虐待されて死亡した事件は1月24日、発生から1年を迎えた。同市は23日、専門家らが市教委や学校関係者にヒアリングした結果をまとめた検証報告書を公開した。今後の改善策として、研修を受けた職員を中心とした「校内虐待対応チーム」を各校に設置することなどを求めた。

同報告書では、女児が校内アンケートで父親からの虐待を訴える内容を記載したことを踏まえ、学校に対し「アンケートを読んだ段階ですぐに、児童家庭課に通告を行うべきであった。本事例の場合、アンケートの回答だけで十分に通告に値する」と指摘した。

さらに教委らが父親にアンケートのコピーを渡した経緯を巡っては、「子供への裏切りであり、子供の意見表明権の封じ込め」と批判。

「『子どもの権利条約』に基づいて子供の権利を守ることは、学校の役目であることを十分に意識する必要がある」「全ての教委と学校職員を対象に、子供虐待対応の教育と、子供の権利に関する教育を行うべきだ」などとした。

教委の組織体制に関しては、「情報共有と連携が全くできていない」と厳しく非難。例えば両親との面談を設定するのは学校教育課、虐待情報を扱うのは指導課などといったように「形式的担当区分」で対応に当たっており、被害女児や家庭の全体像を見ることがなかったとした。

こうした連携不足の背景には職員の多忙化があるとし、全体を把握する職員の配置や、ツールの活用などを提案した。

今後の学校の虐待対応を巡っては、「学校内に虐待対応のチームを置き、各学校に当事者意識を持ってもらう必要がある」とした。

一方で、全てを学校長が掌握するには限界があることや、専門的な知識が要求されることを鑑み、研修を受けた職員を中心とした校内チームを設け、教委や児童家庭課と連携できるシステムの構築を求めた。

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