【働き方改革】文科省、学校業務の具体的削減案を策定へ

中央教育審議会(中教審)は1月24日、文科省内で総会を開いた。席上、同省は、先の臨時国会で給特法改正案の成立を受け、学校の働き方改革を進めるため、学校に求める業務の具体的削減案を策定する考えを示した。同省が業務削減のガイドラインを示すことで、各自治体の教育委員会や学校現場に、働き方改革の徹底を促す狙いがある。

中教審総会であいさつする萩生田光一文科相

あいさつに立った萩生田光一文科相は、学校の働き方改革について「給特法改正をひとつの契機として、文科省が学校と社会のつなぎ役として役割を全面的に果たすとともに、勤務時間管理の徹底、学校および教師が担う業務の明確化・適正化、また教職員定数の改善・充実、専門スタッフや外部人材の配置拡充など、あらゆる手段を尽くして取り組んでいきたい」と述べた。

削減案は、学校の働き方改革に関連するパブリックコメントや、教育委員会からの要望事項を整理して策定する。

同省では、要望事項を対応策によって「定数改善など教育条件の整備」と「思い切った削減や廃止を実施」の2つに大別。

定数改善など教育条件の整備する項目には▽教職員定数の改善▽外部人材の配置▽ICT環境整備--の3項目を振り分けた。

思い切った削減や廃止を実施する項目は▽部活動の見直し▽教育課程の見直し▽教員免許更新制度▽学校向け調査の削減▽全国学力学習状況調査--の5項目を挙げた=図参照。

文科省が学校に求める業務削減案(たたき台)

同省の丸山洋司初等中等教育局長は「学校における働き方改革は、法改正だけでは進まない」と指摘。今後の議論の方向性として▽部活動の抜本的な見直しに向け、省内に検討チームを設置する▽教員免許更新制については、10年ごとに30時間の講習を受ける現在の仕組みを、10年間の教師の学びを評価する方式に抜本的に転換する▽全国学力学習状況調査は早期のCBT化を測る――と説明した。

給特法の改正では、今年4月から公立学校教員の超過勤務時間の上限を1カ月45時間、年360時間以内とする「上限ガイドライン」を文科大臣が定める「指針」に格上げする。来年4月には、自治体が条例を定めれば、1年単位の変形労働時間制を活用し、夏休み期間中などに休日のまとめ取りが可能になる。

また、総会では、初等中等教育分科会が特別部会で審議を重ねてきた「新しい時代の初等中等教育の在り方」の論点取りまとめが報告された。

論点取りまとめでは、個別最適化された学びを実現するためには、教師を支援するツールとしてICT環境や先端技術が不可欠と位置付けた。その上で、現状では学校のICT環境整備に致命的な遅延や地域間格差があるとして、ハードとソフトを一体化した整備を国が主導して早急に進めるべきだとした。

小学校高学年の教科担任制については、外国語教育をはじめ、教育内容の専門性が向上することを踏まえ、2022年度をめどに本格的に導入すべきだと提言。必要な教員定数の確保や小中連携、教員養成、免許制度、教育課程の在り方などを検討するとした。

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