GIGAスクールに向けた学びを 学芸大附属小で研究会

東京学芸大学附属小金井小学校(鈴木明哲校長、児童651人)で1月25日、「『こえる学び』を生む学習環境デザインの追究」をテーマにした研究発表会が開催された。国語ではGIGAスクール構想の実現を視野に、学習者用デジタル教科書や55インチの液晶タッチパネルを活用した実践が披露された。

GIGAスクール構想の課題について語る放送大学の中川一史教授

ICTを活用した国語は6年生対象の、宮沢賢治の『やまなし』を題材とした授業。児童は前時までに『やまなし』について「不思議に思ったこと」を出しており、この授業では「なぜこの話の題名が『やまなし』なのか」をテーマに、各自や小グループで、デジタル教科書の「マイ黒板」などを用いながら考えをまとめ、それらをクラス全体で見られる大型パネルに集約して互いに評価し合った。

担当した鈴木秀樹教諭は授業を振り返り、「GIGAスクール構想の実現を前に、やや無謀な実践をすることで失敗例を示し、発展につなげたいと考えた」と述べ、「今後、個別最適化された学びを子供自身が獲得するためには、ICTの効果的な活用法の開発に加え、『教師の役割が変わる』『学びは子供がつかむもの』という意識改革が必要だ」と語った。

ゲーム「テニピン」を題材とした体育の授業

放送大学の中川一史教授は「ICTを活用した実践で、『子供自らが活用法を判断する』という段階に達しているものは海外でもない。今回の授業はその段階に向かうものだった」と評価した上で、「問題はGIGAスクールが実現した後にある」と指摘。

「機器の更新やネットワーク環境の充実、そして『本当に現場で使われるのか』という点が問題だ」と話し、「個別での使用が進めば、活用能力をいかに育成するかが鍵になる。そのためには、教員の指導スキルや、各自治体による諸制度の整備が重要になっていく」と述べた。

発表会ではこのほか、5年生を対象とした体育で、手作りの段ボールラケットなどでスポンジボールを返球し合うゲーム「テニピン」の授業実践があり、最後はクラス全体で「どうしたら全員が均等にボールに触れられるか」「得点に結び付くプレーとは」などについて意見を交わした。

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