【入試改革】自民WTがヒアリング 大学で4技能評価は困難

大学入学共通テストにおける英語4技能評価の延期を受けて設置された、自民党文部科学部会の「大学入試英語の適正実施に関するワーキングチーム」は1月27日、英語の入試の在り方について大学からのヒアリングを実施した。

各大学からヒアリングを行った自民党文部科学部会のワーキングチーム

共通テストでの英語民間試験の導入を推進していた吉田研作・上智大学言語教育研究センター長は、延期となった英語民間試験を活用した4技能評価について「地域格差や受験機会の問題は、延期になった時点ですでに克服できていたと思う」との認識を示した。また、大学からは個別の英語入試で4技能を測定することは困難といった声が上がった。

この日の会合では、上智大学、近畿大学、高崎経済大学の3大学からヒアリングを実施。各大学から、入試での英語民間試験の活用状況や、大学における英語教育などについて報告を受けた後、参加した議員による質疑が行われた。

上智大学が入試などで利用している英検のTEAPの開発に携わり、文科省の「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」検討・準備グループの委員の一人でもあった吉田センター長は「地域格差や受験機会の問題は延期になった時点で、すでに克服できていたと思う。延期には非常にがっかりした。経済格差の観点から高校3年生で2回だけの受験機会となったが、言語能力テストは2年間有効のものが多いことを踏まえても、可能であれば高2から認める方が私はよいと思う。高3だけにすると逆に受験生は大変ではないか」と述べた。

さらに、大学入試における英語試験の今後の方向性として、「大学入試センターが英語4技能に基づく試験を作れればいいが、現実には、スピーキングは難しい。3~4年は無理だろう。そうなれば、今回やってきたものをより精選していく、より精度を高めていくのが現実的な方策なのではないか」と指摘した。

また、近畿大学国際学部の藤田直也学部長代理は、入試の英語試験と英語民間試験の成績の高い方を得点にできる制度や、入学後、1年生全員が海外に留学しているなどの同学部の取り組みを紹介した。

その上で「スピーキングやライティングを客観的に測る試験を、各大学が独自に作成するのは現実的に困難。共通テストで客観的に測定できるのであれば、英語民間試験を活用する必要はなく、共通テストを利用する形で英語4技能を評価しようとする大学は、むしろ増えるのではないか」と話した。

ワーキングチームでは、3月までに提言を取りまとめる予定。

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