GIGAスクール始動 2318億円を投入、補正予算成立

小学5、6年生と中学1年生に1人1台端末を優先的に整備する経費2318億円を盛り込んだ今年度補正予算案が1月30日、参院本会議で可決され、成立した。2023年度までに全国の小中学校に1人1台の学習者用コンピューターを国主導で整備するGIGAスクール構想が、名実ともに始動した。

これからの学びを支える学校ICT環境整備の実現に向けたイメージ

GIGAスクール構想は昨年12月、政府が閣議決定した「安心と成長の未来を拓く総合経済対策」に、「義務教育段階において、2023年度までに、全学年の児童生徒一人一人がそれぞれ端末を持ち、十分に活用できる環境の実現」が盛り込まれ、一気に動き出した。文科省は昨年12月19日、萩生田光一文科相を本部長とする「GIGAスクール実現推進本部」を設置。ハード、ソフト、指導体制の整備を一体的に進める施策パッケージが決定された。

文科省によると、ハード面では、コンピューター1台当たり4万5000円を上限に補助する。新学習指導要領の全面実施を踏まえ、20年度までに小5、小6と中1を優先して整備し、21年度は中2と中3、22年度は小3と小4、23年度は小1と小2を中心に順次行う。

コンピューターは、都道府県単位での共同調達を進める。文科省が定めた標準仕様では、高速大容量の通信ネットワークとクラウド活用を前提とした5万円程度の価格帯を想定。20年度中に全ての小、中、高校、特別支援学校での校内ネットワーク完備を目指す。

ソフト面では、デジタル教科書について、改訂教科書の使用開始に合わせて24年度から小学校、25年度から中学校で本格導入を図る。

また、全国学力・学習状況調査では、22年度から中学校の英語でCBTによる「話すこと」調査の実施を検討する。ICT支援員を22年度までに4校に1人程度配置するなど、指導体制の拡充も図る。

文科省では、一連の施策により、GIGAスクール構想の最終年度となる23年度には、インターネット経由の遠隔授業ができない学校を全国でゼロにする、との目標を掲げている。また、1人1台環境の下、デジタル教科書などデジタルコンテンツによって得られる学習ログの活用により、新学習指導要領が掲げている「公正に個別最適化された学び」を実現するとしている。

補正予算案ではこのほかに、待機児童の早期解消を図るため、保育園の受け皿となる認定こども園の整備に150億円、就職氷河期世代に対する教師の正規採用への再挑戦支援に1億円を計上した。

また、台風19号などの大規模災害により被害を受けた学校施設などの災害復旧を進めるために298億円、被災した子供へのスクールバスの通学支援や学生の授業料減免などに8億円を投じる。

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