特別支援教室構想の具体化へ 有識者会議が論点案を検討

これからの特別支援教育の在り方を議論している文科省の有識者会議は2月6日、第5回会合を開き、インクルーシブ教育システムに基づいた、障害のある児童生徒の学びに関する論点案を検討した。

論点案を検討する有識者会議の委員ら

特別支援学校の教室不足の早期解消や、小中学校の通常学級に在籍する障害のある児童生徒が、必要に応じて専門の教員がいる別の教室で適切な指導や支援を受けられる「特別支援教室構想」の具体化を提言した。

同省の調査によると、昨年5月1日時点で、全国の特別支援学校で3162教室が不足。特別支援学校には教室の明確な設置基準はなく、在籍する児童生徒も増えているため、論点案では、特別支援学校の教室不足の早期解消に向け、各都道府県で計画を策定し、教室増設や特別支援学校の新設などに集中的に取り組む必要性を指摘した。

さらに、2005年の中教審答申「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」でうたわれたものの、実現に至っていない特別支援教室構想について、具体的な制度設計を検討する必要性を明記。その実現にあたっては、専門性の高い教員の養成・配置などを課題に挙げた。

同構想について、委員からは「発達障害のある児童生徒にとって、柔軟な対応ができる。一方で、ただ専門性の高い教員を配置しただけでは、教員の負担が大きくなるだけだ。計画的な養成が必要だ」「小中学校でそういう場が当たり前にあることは、インクルーシブにもつながる。構想には期待したいが、その機能や教員などについては、整理が必要だ」「構想は、特別支援教育を受けるハードルが低くなると思う。保護者の特別支援教育に対する偏見も緩和できる。ただ、その実現に向けた準備には10年くらいはかかるのではないか」などの意見が出された。

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