JePでベネッセからのID借用解消を指導 萩生田文科相

高校生の学習や部活動などの記録を電子的に蓄積して大学入試に活用する「JAPAN e-Portfolio」(ジャパン eポートフォリオ)が、ベネッセコーポレーション(岡山市)のIDを取得しないと利用できないことがわかり、萩生田光一文科相は2月7日、閣議後の記者会見で、JAPAN e-Portfolioを運営する教育情報管理機構に対し、ベネッセからのID管理システムの借用を解消するよう指導したことを明らかにした。その上で、調査書やeポートフォリオなど大学入試への活用について、「公開での議論の場を設け、しっかりと検討していきたい」と述べた。

JAPAN e-Portfolioについて説明する萩生田光一文科相

JAPAN e-Portfolioは、高校生の活動成果を学習だけでなく、部活動や生徒会、ボランティア、資格取得、留学体験など主体的な活動を含めて記録し、大学入試などに活用できるもの。文科省の委託で関西学院大学など国立大私立大が協力して開発し、非営利組織の教育情報管理機構が運営している。同機構によると、2017年10月のサービス開始以降、20万人近くの高校生が利用。20年度の大学入試から一部の大学で入学者選抜に活用される。

このJAPAN e-Portfolioについて、一部報道で「ベネッセのIDを取得しないと利用できない状況が続いている。このIDは主力商品である進研模試や教材と共通だ」として、特定企業の利益誘導につながりかねない、との懸念が伝えられた。

萩生田文科相は、記者団から対応方針を問われ、「JAPAN e-Portfolioが不適切な営業活動に利用されているのではないかという、社会的疑念を招くことのないよう、ベネッセの ID 管理システムの借用解消について、教育情報管理機構に取り組みを求めている」と明らかにした。

その上で、eポートフォリオについては「学力の三要素の一つである、主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度を大学入試で評価すること自体は、高大接続改革を推進していく上で重要だと考えている」と評価。「調査書の内容やeポートフォリオなどの学びのデータを、どのように入試で活用し、どこまで評価していくのか。あるいは国としての支援の在り方などについて、高校と大学の考えを聞きながら検討する必要がある。公開での議論の場を設け、検討していきたい」と説明した。

同機構は文科省からの指導を受け、新たなID管理システムの移行に向け、作業に着手した、という。

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