幼小連携で教育課程の編成・実施進まず 文科省実態調査

幼小連携で、接続を見通した教育課程の編成・実施を行っている市町村は半数にとどまることが、文科省の2019年度「幼児教育実態調査」で明らかとなった。2月17日に開催された「幼児教育の実践の質向上に関する検討会」の第8回会合で公表された。常勤の教諭で幼稚園教諭免許と保育士資格の併有率は9割に上った。

市町村における幼小連携・接続の状況

同調査によると、幼稚園や認定こども園、保育所のいずれも設置されている市町村は80.8%(1385市町村)に上る一方、いずれも設置されていない市町村も1.0%(17市町村)あった。

幼稚園が設置されている市町村では、「私立のみ設置」が39.8%(471市町村)と最も多く、「公立のみ設置」が28.5%(337市町村)、「公立、私立ともに設置」が31.6%(374市町村)だった。認定こども園が設置されている市町村では、「私立のみ設置」が68.3%(635市町村)と最も多く、「公立のみ設置」が14.1%(131市町村)、「公立、私立ともに設置」が17.6%(164市町村)だった。

幼稚園の園長、副園長・教頭、常勤の教諭のうち、幼稚園教諭免許(普通免許状)と保育士資格を併有している割合は85.8%に上った。常勤の教諭の併有率は88.3%で、副園長・教頭の72.8%や園長の59.6%よりも高かった。

18年度に新規採用となった公立幼稚園の教諭らに教員研修を実施したのは、61都道府県・政令市に上った。このうち、55都道府県・政令市で公立幼稚園以外の施設からの参加があった。平均研修日数は園内で9.4日、園外で9.0日だった。また、10年程度の経験者を対象とした中堅教諭等資質向上研修を実施したのは、56都道府県・政令市で、そのうち49都道府県・政令市では、公立幼稚園以外の施設の参加があった。

市町村における要衝連携の取り組み状況では、「年数回の授業、行事、研究会などの交流があるが、接続を見通した教育課程の編成・実施は行われていない」が最も多く50.6%(867市町村)を占め、「連携の予定・計画がまだ無い」は6.7%(115市町村)、「連携・接続に着手したいが、まだ検討中である」も5.8%(99市町村)あった。

一方で、小学校との連携の取り組みを行っていると回答した幼稚園は、公立で99.3%、私立で85.4%に上った。認定こども園では、公立が95.6%、私立が91.3%だった。具体的な取り組みでは、幼稚園、認定こども園共に「園児と小学校児童との交流活動」が8割以上だった。

幼稚園での預かり保育の実施は公立で70.5%、私立で96.9%だった。

同調査は、2019年5月1日時点での、全ての公私立の幼稚園、認定こども園、および都道府県、特別区を含む市町村を対象にしたもので、幼稚園、こども園では1万4019園が回答した。

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