【一斉休校】「今日でこのクラス終わり?」 戸惑い広がる

全国の小中高、特別支援学校への休校要請を巡り、各自治体や学校が対応に追われる中、保護者や児童生徒からはさまざまな声が聞こえてきた。

都内の小学校で配布されたプリント

3月2日からの休校が決まった都内の公立小学校では、児童らが「今日でこのクラスが終わりになるのがさみしい」と戸惑いを隠せないでいた。持ち帰った各教科の家庭学習のプリントには、保護者向けに「毎日やることを決めて取り組むようお話しいただきたい。課題が終わっても家庭でできることを見つけて有意義に過ごしてもらいたい」と学校からの要請が書かれていた。

安倍首相は保護者を支援するため、経済界にも有給休暇を取りやすいよう対応を要望しているが、共働き世帯やひとり親の家庭からは「急な対応を迫られることで、仕事への影響に対する不安の方が大きい」といった意見が多い。

職業別では、医療機関に勤める保護者への影響が心配されている。例えば、すでに休校措置が取られている北海道では、道内の医療機関において子供が学校に通えないと出勤できない看護師が全体の2割にあたるという病院も出ている。

愛知県内のあるクリニックは「診療を維持するために、休校にあたってスタッフの子供が自宅で過ごせない場合は、クリニックの控室を開放することにした」と対応を話した。

また、学校で非常勤のスクールアシスタントをしている女性は「公務員は休んでも補償があるかもしれないが、時給制で働いている人がこのようなケースで仕事を休まざるを得なくなると、給料の補償はどうなるのか」と不安を吐露していた。

子供の年齢によっても、保護者の反応は違ってくる。

保育園に子供が通う保護者は「保育園からは休園にはしないが、子供や家族の体調が優れない場合は登園を控えるよう連絡を受けている。現状ではなんとかやっていけると思っている保護者が多いのではないか」と話す。

都内の私立幼稚園では、緊急保護者会が園庭で開かれるなどし、来週からの休園を決定した園も多いとみられる。卒園式を控えていた年長児の保護者は「まだ卒園式や、卒園に関するイベントへの対応は園から発表がない。多くの保護者はなんとかやってほしいと思っている」と心配そうに話した。

小学生以上の子供を持つ保護者では、共働き世帯は「祖父母にお願いしたり、夫婦でやりくりしたりするなどして、なんとかやっていくしかない」と諦めモード。中には、「預け先がないので、遠方の妹夫婦の家に長期間、子供を預けることになるかもしれない」という人もいた。

すでにリモートワークなどの対応をとっている保護者からは「これを機に、多様な働き方が認められるようになれば」との前向きな意見も聞かれたが、多くが苦慮している。

また、共働き世帯でも子供が小学校高学年以上の場合、自宅で過ごさせる選択をとる家庭も多いが、「昼食の問題は大きい。火事などに対する心配もある」といった声が聞かれた。

一方、専業主婦世帯からは、この休校措置に対して好意的な反応も多い。「少し前から『今が感染拡大の正念場ならば、なぜ学校を休校措置にしないのか』と周りのママたちとも話をしていた」と言う。ただ、休校後の子供たちの過ごし方については「どこまで規制するべきなのか、悩んでいる」と話し、「ずっと自宅で過ごすのは無理がある。例えば、公園などで友達と遊ぶのは良いのか、線引きが難しい。習い事についてもどうするべきか」と判断に迷っている様子だった。

厚労省は、保育所や放課後児童クラブ(学童保育)について、各自治体に対し「原則開所をお願いしたい」と通知を出している。

保育所については、家に1人でいることができない年齢の子供が利用することから、感染の予防に留意した上で、原則として開くよう求めている。放課後児童クラブについても、共働きやひとり親家庭の、主に留守番をすることが困難な小学校低学年の児童が対象であることから、春休みなど長期休みの開所時間に準ずるなど、柔軟な対応を求めている。

ただし、保育所、放課後児童クラブともに、利用園児や児童、職員が罹患(りかん)した場合や、地域で感染が拡大している場合は、臨時休業を検討するとしている。その場合に子供の預かりが必要な場合は、訪問型一時預かりや、保育士による訪問保育、子育て援助活動支援事業(ファミリー・サポート・センター事業)、ベビーシッターの活用などの代替措置を検討するよう要望している。

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