【一斉休校】今日から始まる 各教委の実践と課題

新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)拡大防止を図った政府の要請を受け、全国の多くの小中高と特別支援学校が3月2日、休校に入った。2月27日夜、安倍首相から突如要請された「全国一斉休校」。文科省通知では「地域や学校の実情を踏まえ、学校設置者の判断を妨げるものではない」と、自治体に判断がゆだねられた。各学校の実情や、感染者の発生状況がばらばらな中、それぞれの自治体はどのような判断を下したのか。7自治体の取り組みをまとめた。


東京都 3月2日より休校

東京都はすべての都立学校を対象に、3月2日から春休みまでの間、休校にする。2日以降の学年末考査は実施せず、2学期までの評定などを総合的に評価し、学年末評定とする。特別支援学校については、保護者の都合などを加味して、必要に応じて学校で過ごせるように配慮する。

休校中の児童生徒の学びに関しては、オンライン学習が可能な学校は積極的に活用し、自宅学習ができるよう指導する必要性を指摘した。

また、保護者への配慮については▽学校施設を弾力的に活用した子供たちの居場所の提供▽学童クラブを長期休業期間中と同じ時間帯で活用することによる、子供たちの居場所の提供――などを提示した。

東京都豊島区 登校日を設置

豊島区も都に倣い、全区立小中学校を2日から春休みを含む4月5日まで休校にする。しかし3月5日は登校日とし、児童生徒や保護者に休校中の学習や生活について説明するとした。当日は学年別に開始時間をずらすなどして、人が密集しないように工夫する。これ以降も必要に応じ、登校日を設定する可能性もあるという。

東京都杉並区 教員の自宅勤務も可

2日より春休み開始日まで、全区立学校が休校する杉並区は、感染拡大を踏まえた教職員の勤務形態を示した。

原則は通常勤務とするが、日直を置くなど保護者と連絡がとれる体制を整えた上で、年休の取得促進や時差勤務をするよう要請。

さらに学校長が認めれば、自宅勤務も可能とした。希望者が事前に業務内容を明らかにした上で申請すると、校長が承認する。勤務開始時と、終了時に管理職へ定期連絡することが義務づけられる。勤務中の外出や個人情報の持ち出しは認められない。

北海道 休校中の指導指針示す

独自に2月26日から道内の全小中学校、特別支援学校を休校としていた北海道教委も、政府の要請を受け、対象範囲を高校にも広げ、期間も春休み開始日までに延長した。

新学年が始まるまでの休業期間がこれまでにない長期になることを踏まえ、児童生徒の生活習慣が乱れたり、トラブルにまきこまれたりしないよう、教職員の指導指針を定めた。

具体的には、▽ネットいじめやSNS経由の性犯罪、誘拐などの被害の未然防止に向け、ネットの安全な利用法や危険性、対応策について指導を徹底する▽新型肺炎に関連したいじめ問題や不安など、必要に応じて電話連絡などで相談に応じる▽PTAなど、家庭や地域と連携し、児童生徒の見守り体制の充実を図る――などとまとめた。また感染拡大の観点から、「家庭訪問は控えること」と明記した。

石川県金沢市 2~4日は登校

金沢市は3月5日から19日にかけて、全市立学校を休校にする。19日の状況を踏まえて、その後の対応を決めるという。

2日は通常通りの授業、3日と4日の両日は午前中のみ授業をして、休校中の準備や指導をする。

また休校期間中は、小学校低学年や特別支援学校の児童生徒を対象に学校を開放する。保護者が送迎でき、昼食が持参できる希望者は、平日の午前8時15分から午後2時30分まで、各学校で受け入れる。

休校期間中の児童生徒への連絡や指導内容については、児童生徒と保護者、学校の連携を密にするようにと要請した。

島根県 通常通り授業を実施

2日時点で、県内で感染者が確認されていない島根県教委では、「県内で感染例が判明するまで」という条件付きで、県立高校や特別支援学校で通常通り授業を実施する。

理由については「流行の早期終息に向け極めて重要な時期であるとの政府の認識は十分に理解しつつ、児童生徒の学習の遅れ、休校時の家庭の負担を最小限とするため」としている。

一方、県内で感染者が確認され次第、直ちに休校期間に入る可能性も指摘。学校内の感染防止対策を徹底するとともに、各学校で休校を想定した準備をするように求めた。

県教委の担当者によると決定以降、電話での問い合わせが殺到しているという。「反対の意見の中には『感染者が出てからでは遅いのではないか』といった声もある。県教委の意図をしっかり説明している」と話した。

宮崎県 電話で学習指導も

宮崎県教委は全県立学校を3月2日より当面の間、休校するとした。ただ休校に備え、2月29日(土)と3月1日(日)の2日間を登校可能日とし、学校長の判断で卒業式や休校に向けた準備をする期間にあてた。

県教委の担当者は「急きょ登校日を設定して、休校中の学習や生活について指導する時間をつくるしかなかった」と話した。

休校期間中、大学入試後期試験の受験生など、事情があり登校しなければいけない生徒については個別対応する。その他の児童生徒の家庭学習を巡っては、教員が電話で指導するなど可能な限り必要な措置を講じるという。

臨時休校の終了日については、国の動向や感染の状況を踏まえ、2週間後をめどに、追って保護者に連絡するとした。

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