大津市いじめ自殺の高裁判決 代理人「意義は大きい」

大津市いじめ自殺の高裁判決を受け、原告側の代理人弁護士と、いじめ問題の解決に取り組むNPO法人ジェントルハートプロジェクトの小森美登里理事が3月3日、教育新聞の取材に答えた。

2011年10月に自宅マンションから飛び降りて自殺した、滋賀県大津市の市立中学2年(当時13歳)の男子生徒の遺族が、男子生徒が自殺したのは同級生による悪質ないじめが原因だったとして、同級生らに計約3850万円の損害賠償を求めたこの訴訟は、控訴審判決が先月27日に、大阪高裁(佐村浩之裁判長)で言い渡された。

判決では、昨年2月の一審判決同様に、「いじめと自殺の因果関係」について認定。しかし賠償金については、両親が別居していたことなどを理由に、「精神的に支える家庭環境ではなかった」と両親側にも過失があるとして、一審判決の約3750万円から大幅に減額した約400万円の支払いを命じた。

代理人弁護士は「男子生徒は、悪質ないじめによって死を選択せざるを得ない状況に追い詰められていた。いじめ行為が自殺につながることを通常に予見可能として、改めて因果関係が認められた意義は大きい」と評価。しかし過失相殺によって賠償額が大幅に減額されたことについては、「残念。家庭環境などに旧態依然とした考えがあるのでは」と指摘した。

小森理事は、賠償額算定の過程において遺族側の落ち度が問われたことを受け、「あまりにも被害者責任論がまん延しすぎている。いかなる理由があったとしても、人が人を傷つけていいことにはならず、これが変わらないといじめ問題は解決しない」と批判した。

この事件をきっかけに13年、学校内にいじめの防止組織をつくり、情報共有を図ることを目指した「いじめ防止対策推進法」が、議員立法で成立した。

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