【新型肺炎】選抜高校野球 一転、中止が決定

新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の感染拡大に歯止めがかからない中、開催されるかどうか注目されていた第92回選抜高校野球大会が、中止と決まった。無観客での開催準備を進めていた日本高等学校野球連盟(高野連)が3月11日、大阪市内で開いた臨時運営委員会で一転、中止という苦渋の決断を下した。1942年から46年まで戦中戦後の中断期間を除くと、選抜高校野球大会が中止されるのは初めて。

選抜高校野球大会は19日から13日間、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で出場32校による開催を予定していた。高野連は4日の運営委員会で、甲子園でプレーしたいという球児の夢を実現させたいと、無観客開催を前提に準備を進める方針を決めた一方、国内の新型肺炎感染状況などを総合的に見た上で、11日に開催の可否を最終判断するとしていた。

高野連はこの1週間、無観客のほか、チームの移動バスの手配、安全な宿舎の確保、報道陣の選手と距離を置いた取材など、開催に向けた準備を進めてきた。一方で、安倍晋三首相が10日、全国規模のスポーツや文化イベントの開催自粛について10日間程度の延長を求めたことなど、感染拡大をめぐる状況が緊迫したままであることから、無観客での開催も断念した。

丸山昌宏大会会長は11日の臨時運営委員会後の会見で「考える限りの感染防止策を準備してきた」とした上で、「選手たちが安全に甲子園でプレーできる環境を現段階で担保できない。選手の心情を考えると断腸の思い」と、断念に至った経緯を説明した。チームが十分に練習できない現状では、けがの心配もあるとした。

日本部活動学会会長の長沼豊・学習院大学教授は「政府が大規模なスポーツイベントの自粛期間の延長を求め、プロ野球も開幕を遅らせるなどの状況を踏まえれば、中止の判断は妥当だと思う。役員は苦渋の決断だったのではないか。一方で、選手たちの気持ちを考えれば、開催時期を変更した上で、ブロック大会や1回戦のみに規模を縮小して実施する方法も考えられたのではないか」と話す。

小中高の2日からの一斉休校に合わせ、部活動の活動自粛も文科省から要請されたことを受け、高校生のスポーツ大会では全国高等学校体育連盟(高体連)に加盟する柔道、ラグビー、卓球など各競技団体も、3月に予定していた全国高校選抜大会を全て中止することをすでに決めている。

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