【一斉休校】長期化懸念 学校再開に踏み切る自治体続々

長引く一斉休校で行動を制限された子供たちのストレスや保護者の負担増に配慮し、3月16日から全国の公立小中高校と特別支援学校など1355校が学校再開に踏み切ったことが、17日公表された文科省の調査で分かった。静岡市、那覇市など新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の感染者が少ない自治体が大半。一斉休校に加わらなかった347校と合わせると、16日現在で休校していない学校は全体の5%に達した。また、卒業式に関しては全体の98%の公立学校で実施済みか実施予定としている。自治体それぞれの判断で、感染予防に配慮しながら学校に子供たちを呼び戻す動きが活発になってきた。

文科省によると、3月16日までに一斉休校を実施した市町村立の小中学校はともに99%に上る。同省は19日に開かれる専門家会議の見解を踏まえて、一斉休校をさらに続けるかどうか判断したいとした。一斉休校が長期にわたる中、新型肺炎の感染を抑えている自治体などが、できるだけ早い学校再開を模索していた。

石垣市、竹富町などを除く本島で一斉休校を続けていた沖縄県では16日、県立高校や特別支援学校のほか、那覇市、名護市など大半の市町村で小中学校が授業を再開し、子供たちの笑顔が戻った。換気や手洗いの励行などを徹底させる。

静岡市も16日に小中学校を再開させた。「児童・生徒が日常生活のリズムを取り戻して、落ち着いた気持ちで春休みを迎えられるように」と市教委は説明する。市内で感染が広がっていないことや、長期の休校による児童・生徒の心身両面への影響、保護者の負担などを配慮したとしている。

一方で、感染拡大が深刻な札幌市では16日、心身のケアを目的に、小中学校の臨時休校を25日まで延長した上で、学年ごとに登校日をずらして教室を広く使う「分散登校」を始めた。子供たちは1日おきに2時間ほど登校し、自宅での勉強の進み具合や健康状態を学校側が確かめる。教室は席の間隔をしっかり空け、手洗いやうがいなどの感染予防法も改めて指導する。「基本的には心と学びと体のケア。授業日扱いはしない」と市教委。子供たちの不安な気持ちも聞きながら、必要に応じて養護教諭やスクールカウンセラーが面談するという。

また、学校再開を予定しながら、やむなく取りやめた自治体もある。佐賀県は13日に県内で初めての新型肺炎感染者が確認されたため、県立学校の16日からの再開を撤回した。

萩生田光一文科相は17日の閣議後会見で、集団感染が心配される条件を避けて授業ができる環境をどうつくれるかが課題としたうえで、「休校の目安について国が細かく縛ることは考えていない。自治体によって状況が異なり、おのずと対応が変わってきてしかるべきだと思う」と述べ、16日に学校を再開した自治体を先進例として連携をとりながら、新年度の授業再開を目指したいとの意向を示した。

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