「ゲームは1日60分」 香川県議会で全国初の条例成立

「ゲームは1日60分」 香川県議会で全国初の条例成立
iStock.com/gorodenkoff
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 インターネットやゲームの依存症から子供たちを守ろうと、全国初となる「ネット・ゲーム依存症対策条例」が3月18日、香川県議会で成立した。コンピューターゲームの1日あたりの利用時間を60分までとすることなど、家庭内で守ってほしいルールの目安を盛り込み、賛成多数で可決した。4月1日から施行する。

 条例は18歳未満の子供が対象。依存症につながるコンピューターゲームの利用は1日あたり60分まで(休日は90分まで)とし、スマートフォンなどの使用は家族との連絡や学習に必要な検索を除いて、義務教育を終えるまでの子供が午後9時まで、高校生らは午後10時までとした。

 罰則規定は設けないが保護者に対し、学校などと連携して子供がゲーム依存症にならないよう努めることを求めている。

 ゲーム依存を巡っては世界保健機関(WHO)が昨年5月、インターネットなどのゲームのやりすぎで日常生活に支障をきたす「ゲーム障害」を疾病と認定するなど、国内外で深刻な社会問題となっている。香川県議会では条例案の審議に先立ち、1月23日から15日間、県民らの声を聴く「パブリック・コメント」を実施したところ、2700件近くの意見が寄せられ、84%が条例に賛意を示したという。

 一方でネットには「県を挙げて規制することではない」「家庭の中で話し合う内容まで踏み込んでいる」などと、条例を疑問視する声も上がった。

 香川県はゲーム依存症対策を推進するため、この条例の施行後3年間は毎年、その後は2年ごとに、県内でのゲーム依存の実態調査を行うとしている。

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