遠隔授業のポイント 日本教育工学会がガイド

新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)による臨時休校で、遠隔教育が注目されている。地域によっては4月からの学校再開が難しくなり、遠隔授業を行うことが想定される。そうした状況を踏まえ、日本教育工学会は4月2日、遠隔教育の具体的な方法や注意点をまとめた学校向けガイドを作成した。

日本教育工学会が作成した「学校と家庭をつなぐオンライン学習実践ガイド」

教育の情報化を研究、推進する同学会が作成した「学校と家庭をつなぐオンライン学習実践ガイド」では、授業や学校行事などをリアルタイムで配信する方法をはじめ、子供が自分の都合に合わせて動画を見たり、課題に取り組んだりするeラーニング、子供同士でのオンライン上での共同作業や成果物の交流など、さまざまな形態の遠隔教育についてイメージ図を添えて解説。実践事例や参考情報のURLも示した。

さらに、オンライン学習を実施する上での留意点として、著作権への配慮やコスト面の課題、健康面・心理面への影響など、実践にあたって考えられる課題を整理した。

特に著作権は、著作権法上、学校の普段の授業では著作物を許諾なく利用できるため、教員の著作権の意識は必ずしも高くない実情がある。文化庁は、新型肺炎による休校期間中に学校が遠隔教育で著作物を使用することを想定し、著作権管理団体に配慮を求めたり、学校が補償金を支払えば、著作権者の許諾を得なくても授業目的の公衆送信が可能となる「授業目的公衆送信補償金制度」の前倒しを進めたりしている。

ガイドの作成に関わった専修大学の望月俊男准教授は「一斉休校を機に学校で遠隔授業を試行する動きが広まるのはいいことだが、著作権侵害でトラブルになれば、その動きに水を差すことになりかねない。教員は著作物を利用する際は出典を明示するなど、著作権への意識を高めてほしい。一方で、現場が萎縮すれば何もできなくなる。『授業目的公衆送信補償金制度』を円滑にスタートさせるためにも、著作権管理団体との協力が欠かせない」と話す。

ガイドは日本教育工学会のホームページで確認できる。

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