明暗分かれる新学期 兵庫、愛知も休校延長 北海道は再開

新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の感染拡大が、東京や大阪など大都市圏を中心に深刻さを増す中、新学期からの学校再開を予定しながら、6日になって撤回する自治体が相次いだ。兵庫県と愛知県は週末に感染者が予想以上に増えたとして、愛知は7日、兵庫は8日に予定していた学校再開を取りやめ、ともに19日まで休校を継続することを決めた。一方、全国でいち早く一斉休校に踏み切った北海道は、感染状況が落ち着いてきたとして6日から学校を再開。新学期を迎えた学校の再開を巡り、地域の感染状況の推移に応じて明暗が分かれている。

感染者の急増を巡っては、東京都などで爆発的な感染拡大(オーバーシュート)の懸念が強まったことから、安倍晋三首相は6日、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県を対象に1カ月程度の「緊急事態宣言を出す」と明言。4月1日に文科省が都道府県の教育委員会などに通知した「改訂版学校再開に関するガイドライン」では、感染拡大警戒地域について地域一斉の臨時休校を検討すべきだとしており、新年度早々の学校再開を予定していた自治体の多くが土壇場で判断変更を迫られた。

兵庫県は6日、県北部を除く地域で19日まで県立学校の休校を延長すると発表した。「感染者が増加している」とした神戸市などでは休校期間に週1日、通勤ラッシュ時を避けて登校日を設ける。「感染者数が横ばい」と分析した姫路市、明石市などでは登校日を週2日とし、5日までに感染者が確認されていない県北部の但馬地域では予定通りに8日から授業を再開する。

井戸敏三・兵庫県知事は3日に「学校を8日から再開する」と発表したが、県立高校の生徒の一部が「学校再開は感染拡大につながる」と休校の継続を求める署名をインターネット上で募り、数万人の賛同者を獲得。こうした批判も学校再開の逆風となった。井戸知事は6日の緊急会見で、「土日(4、5日)の感染者数が急上昇するとは想定していなかった。用心のため、学校再開を強行するよりは見直したほうが適切だと判断した」と、苦しい胸の内を明かした。

愛知県の大村秀章知事も3日の時点で休校を延長しない方針を示していたが、感染状況が週末に悪化したことを理由に、6日の会見で、県立学校の19日までの休校を発表した。県内の市町村の教育委員会にも、この期間、小中学校を休校するよう要請するとした。7日以降に予定する入学式は規模を縮小して行う。休校期間には部活動や補習も自粛する。

山梨県、岐阜県も県立学校の休校を19日まで延長した。千葉県は6日から県立学校を再開するとしてきたが撤回し、30日まで休校を延長することを決めた。こうした県の方針転換を受け、多くの市町村が新学期早々からの小中学校の再開を取りやめ、休校延長を決めた。

安倍首相から緊急事態宣言を出すとされた7都府県のうち、東京都、大阪府、福岡県の都府県立学校は、いずれも大型連休最終日の5月6日まで休校すると、今月2日までに発表していた。神奈川県も6日以降2週間程度、休校するとしている。

一方、感染者の急増で、2月28日に鈴木直道知事が緊急事態宣言を出していた北海道では、道教委が「道内の感染状況がある程度落ち着いてきた」と判断。6日から道立学校を再開させた。高校生は登校時間を1時間遅らせ、時差通学とする。

北海道では、教育現場での新型コロナウイルス感染症対策にあたっていた佐藤嘉大教育長が4日に急逝したが、混乱なく6日の学校再開にこぎつけた。

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