退職教員を学習指導員に 学校再開後の協力求める、文科相

新型コロナウイルスの感染拡大で多くの学校が臨時休校を続ける中、萩生田光一文科相は4月14日の閣議後会見で、学校が再開された時に、授業の遅れを取り戻す補習などをサポートする学習指導員として、退職した教員に協力を求める考えを表明した。「休校明けの学校現場は、これまでに経験のない状況下で、学習支援をはじめ、子供たち一人一人へのきめ細やかな配慮がいつも以上に重要となる。経験豊富な退職教員の協力があれば、学校現場も非常に心強い」と、退職教員に協力を求める狙いを説明した。

退職教員に学校再開後の協力を求める萩生田光一文科相

萩生田文科相は、休校明けの学校現場に対する支援として、「まず、教職の資格を持った加配教員でサポートする。それから学習指導員も2万人分を確保している」と、先の緊急経済対策として補正予算に盛り込んだ内容を説明。「学習指導員2万人は、すでに登録してもらっている人たちでカバーできる。しかし、これでは足りないと私は思っている」と述べ、学習指導員として退職教員の協力が必要だとの見方を示した。

その上で、「すでに退職して教員免許の効力がなくなっていても、現場の教員として働いてきたベテランだ。2人目の先生として授業をサポートしたり、朝早くや夕方に補習や個別を受け持ったりしてもらえる。そういうベテランに学校現場に入ってもらうことは、この事態を乗り越えていくためには極めて重要だ」と述べた。

文科省による4月10日時点の調査結果では、新学期を迎えて再開している公立学校は全国の36%にとどまっている。休校が長期化すれば、児童生徒の学習に影響が出る恐れがあり、文科省は4月10日付の家庭学習に関する通知で、学校が指導計画を踏まえた家庭学習を課し、教師による学習指導や学習状況の把握を求める一方、再開後には補習授業などによって学習内容の定着を図るよう指針を示している。

萩生田文科相は「一度退職して自宅にいる元教員が、居住地から離れた遠い自治体で勤務するのは、なかなか大変だ」として、「緊急事態なので、柔軟に考えて、自分の居住地で働ける環境を各自治体と連携して整備したい」と指摘。「電車に乗ってもう1回、遠くに勤務してくれとは言いません。居住地で手を挙げてもらい、近所の学校のサポートに入ってもらうよう、お願いしたい」と話した。

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