【コロナと学校】文科省が家庭学習の扱いなどQ&Aを更新

新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の感染拡大により、新学期に入っても授業を再開できない小中高や特別支援学校が児童生徒に適切な指導を行えるよう、文科省は4月15日付で、ホームページで公開している「教育活動の再開などに関するQ&A」の内容を更新した。多くの自治体で臨時休校が長引く現状を踏まえて、今後、想定される事態に学校が対応できるよう、3月26日付で都道府県教委などに示した「Q&A」の内容を改めた。休校中に学校が課した家庭学習で児童生徒が十分に学び、教師が成果を認めれば、学校再開後に対面授業で取り扱わなくてもよいとするなど、学校側にとってほしい方策を新たに盛り込んだ。

緊急事態宣言の対象区域となり、臨時休校を余儀なくされた場合は、分散登校などの工夫をし、必要な登校日を設けることを求めた。教職員は自身の健康にも配慮しつつ、在宅勤務や時差出勤などの工夫に努めながら業務を継続してほしいとしている。子供たちの健康保持につなげるため、「密閉」「密集」「密接」の「三つの密」を避けながら、校庭や体育館など学校施設の開放も検討してほしいとした。

親が仕事を休むことが難しい子供の居場所を確保するにあたって、給食の調理場や調理員を活用して昼食を提供するなど、実情に応じた対応を求めた。その上で、児童生徒らの生活圏にどの程度、新型肺炎の感染が広がっているのかを考慮しながら、地域や児童生徒らの実態を踏まえた対応が必要だとした。

休校期間中の家庭学習の成果をどう学習評価に反映させるかについては、プリントやノートへの記述など、家庭学習の直接の成果として把握できる情報と、登校日や家庭訪問など児童生徒と直接やりとりする方法から把握できる情報とを適切に組み合わせた指導計画を立て、そのもとで学習評価の方法を検討することが重要だとした。

児童生徒の学習を保障するためには、休校期間中に教科書に基づく家庭学習や登校日の設定、家庭訪問の実施、電話の活用などを通じた学習指導や学習把握に努め、学校再開後には徹底した補充授業や補習などを可能な限り講じることが基本だとした。

その上で、臨時休校の延長が度重なるなど長期化した場合、▽学校が課した家庭学習の内容が教科などの指導計画に適切に位置付くものであること▽教師が家庭学習における児童生徒の学習状況および成果を適切に把握することが可能であること▽児童生徒に十分な学習内容の定着が見られ、学校再開後に一律の授業において再指導する必要がないものと校長が判断したものであること――との要件を満たせば、学校再開後、該当する内容を再度、教室などでの対面指導で取り扱わないことができるとした。

ただ、家庭学習が不十分な一部の児童生徒に対しては、追加の家庭学習を課すことや個別に補習を行うなど、きめ細かい学校の対応を求めた。

各学校が課す家庭学習は、登校再開後の授業に円滑につながるよう、教科書と併用できる教材などを組み合わせたものとし、学校の指導計画のもとで成果を把握し、改善に努めることが重要だとした。指導計画に適切に位置付く家庭学習の例としては「ワークブックや書き込み式のプリントの活用」「レポートの作成」「ノートへの学びの振り返りの記録」「登校日の小テスト実施」などを示した。

教科書と併用できる教材としては「教育委員会や学校が作成したプリント」「教育委員会や、教科書発行者など民間事業者が提供するICT教材や動画」を挙げた。文科省としても、家庭学習で児童生徒が教材を無償で使えるよう、ホームページに開設している「子供の学び応援サイト」などの取り組みを充実させたいとしている。

また、感染予防策として、全国の小中高、特別支援学校、高等専修学校の児童生徒と教職員に4月中に1枚、5月以降に1枚の計2枚ずつ、洗って繰り返し使用できる布マスクの配布を始めたことを挙げ、学校に届いたマスクの数量が不足する、または10枚以上の余剰がある場合には、専用の電話相談窓口(電話番号 0120-603-100)へ連絡してほしいとした。

児童生徒の定期健康診断については「密閉」「密集」「密接」の条件が重ならないよう留意した上で、日程を分けて実施することなどを求め、6月30日までとした当初の日程で実施できない学校は年度末までの間に、できる限り速やかに行ってほしいとした。

定期健康診断を延期する場合は、日常的な健康観察や保健調査票を活用することなどにより、児童生徒の健康状態の把握に努め、必要に応じて学校医らと連携し、健康相談や保健指導などを適切に実施してほしいとした。

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