【コロナと学校】オンライン学習・図書館で指針 文科省

政府の緊急事態宣言が全都道府県に拡大され、休校期間が長引く恐れが強まる中、文科省は学校の再開に関するQ&Aを再び改訂し、オンライン授業における教材などの著作権と、休校中の図書館の利用について指針を追加した。4月17日付で都道府県の教育委員会などに通知した。

学校が教科書に載っている文章や問題、音楽などの著作物を、遠隔授業の教材としてインターネット上で配信(公衆送信)するケースについては、2018年の著作権法の改正で、学校設置者が一括して補償金を支払うことで個別の許諾が不要になる「授業目的公衆送信補償金制度」が導入された。さらに4月7日の閣議決定で、この新制度が当初予定を早めて4月28日から施行されることになり、補償金の指定管理団体である「授業目的公衆送信補償金等管理協会」(SARTRAS)は、特例措置として今年度に限り補償金を無償とすると発表した。

こうした新制度の導入を受け、文科省はQ&Aの中で、「例えば、予習・復習・自宅学習用の教材をメールで送信することや、リアルタイムでのオンライン指導やオンデマンドの授業において、講義映像や資料をインターネットで児童生徒などに限って送信することなどが可能となる」と明記した。

同時に、著作権法上の違反について「学校での購入が想定されるドリル・ワークブックをそのまま送信するなど、著作権者の利益を不当に害する行為は認められない」と事例を挙げ、注意を喚起した。

また、4月28日の制度施行以前にオンライン授業で教材を配信するケースについても、「この制度が施行されるまでの間についても、主要な権利者団体では文化庁からの要請に基づいて無償許諾などの配慮を行っている。円滑に対応いただけると考えている」と説明している。

図書館については、新型コロナウイルスへの感染拡大防止策を講じながら、子供の読書活動を支える参考事例を紹介した。具体的には、▽公共図書館や学校図書館の休館中においても、電話やインターネットで予約した本の貸し出しや、自宅への郵送サービスなどを行う▽レファレンスサービスや、児童生徒を対象とした司書のおすすめ本を紹介する選書サービスを実施▽図書館のホームページで読み聞かせ動画コンテンツを公開▽学校図書室を児童の自主学習スペースとして活用――などの取り組みを挙げた。

萩生田光一文科相は4月17日の閣議後会見で、感染拡大を防止するため慎重な対応が必要とした上で、「学校現場はフリーズしてほしくない」と指摘。「例えば、子供たちが休校期間中に図書館で本を借りたいと思ったとき、自治体の図書館が閉まっているのならば、学校の図書館を時間別に開館して本を貸し出すなど、さまざまな工夫が必要だと思う」と述べ、休校期間中の学校図書館の活用を促している。

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