【コロナと学校】文科相 BYODの積極活用を呼び掛け

臨時休校がほぼ全国に広がる中、萩生田光一文科相は4月21日の閣議後会見で、「家庭にICTを活用して学習できる環境を整えることが重要」として、家庭で所有しているパソコンやタブレットを学習に活用するBYOD(Bring Your Own Device)に積極的に取り組むよう、公立学校の設置者である自治体や保護者に働き掛ける考えを表明した。

「できることを全てやる」とBYODの活用を呼び掛ける萩生田文科相

文科省は同日、子供たちの学びの保障を自治体に求めた通知で、BYODについて「自治体や学校の平時におけるICT活用ルールにとらわれることはない」とした上で、「家庭のパソコン、タブレット、スマートフォンなどの利用や、学校の端末の持ち帰りなど、ICT環境の積極的な活用に向け、あらゆる工夫をすること」を明記した。

BYODの教育現場での活用については、児童生徒による悪用や乱用、家庭間による格差などへの懸念が指摘され、文科省では、有識者会議などを通して議論するなど慎重に対応してきた。

こうした経緯を受けて、萩生田文科相は「子供たちの学びの保障は極めて重要だが、個々の家庭の状況により、ICTを活用できない可能性があるといった問題も承知している」として、緊急経済対策として児童生徒1人1台端末の整備前倒しや、在宅オンライン学習に必要な通信環境の整備などを今年度補正予算に盛り込んだことを説明した。

続けて、補正予算に先駆けて家庭にICTを活用して学習できる環境を整えるため、自治体に対し、▽家庭で所有しているパソコンやタブレットを児童生徒の家庭学習に活用すること▽家庭にWi-Fi環境がない場合に保護者や児童生徒が使用するスマートフォンなどを通信手段として活用すること▽学校ですでに整備されている端末の持ち帰りを可能にし、積極的に持ち帰りを奨励していくこと–など挙げ、「あらゆる手段を使って家庭にいても学習できる環境を確保してほしい」と要請した。

その上で、「学校には、少ないとはいいながらも、平均で5.4人に1台分は(端末が)ある。例えば、学校中のパソコンやタブレットを集めれば、6年生だけだったら対応できるとか、5年生までは対応できるといった判断ができるのではないか。家庭にICT環境があって子供たちのために使えたり、お父さんやお母さんのスマートフォンがあったりするのならば、そういったものも利用する。全く環境がない人には学校からの持ち帰りなどで対応する」と、家庭にICTを活用した学習環境を整備するイメージを説明した。

こうした休校期間中のICTによる家庭の学習環境整備について、萩生田文科相は「全ての児童生徒にICT環境を整備することは、今の段階では正直に言ってできない。さまざまな家庭環境の中で、確かに格差が生じる可能性がある」と率直に現状認識を表明。「しかし、だからといって、あるものを使わないのではなく、いまできることを全てやっていこう、と呼び掛けている。そこは理解してほしい」と述べ、自治体や保護者に協力を求めた。

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