地域での新型コロナウイルス感染拡大を受け、連休明けの段階でも終息が見通せないとして、4月23日、群馬県が県立学校の休校を5月31日まで延ばす方針を決めた。熊本市や滋賀県大津市も、市立学校の休校を5月31日まで延長する。また、緊急事態宣言の対象が全国に拡大された後も全域での休校措置を取っていなかった岩手県も、連休中の県立学校の休校を決めた。
岩手県(5月6日まで休校)
県の新型コロナウイルス感染症対策本部会議で4月23日、連休中に県外からの移動による感染リスクが高まることを踏まえ、4月29日から5月6日までの間、県立学校を一斉臨時休校とする方針を決め、県立学校に通知した。部活動も禁止する。公立小中学校を所管する市町村についても適切な対応を促す。
同県では現在、陸前高田市の診療所に勤務していた医師が新型コロナウイルスに感染していたことを受け、同市の市立小中学校と県立高田高校を4月17日から24日まで臨時休校としているほか、陸前高田市に隣接する大船渡市の市立小中学校と住田町の町立小中学校も、4月22日から5月6日まで休校としている。
群馬県(5月31日まで休校延長)
山本一太知事が4月23日、県立学校の臨時休校を5月末まで延長すると発表した。同県教委によると、県内や近隣の県で感染拡大が続いていることや、緊急事態宣言の対象地域が同県にも拡大したこと、連休中の人の行動が感染発生に影響するのが2週間後ということなどを踏まえ、県の危機管理チームと協議した上で、5月末までの休校延長に踏み切った。
5月末までの間で登校日は設定せず、県立高校においては各学校で学習課題を配布するほか、オンライン学習による支援も行う。
滋賀県大津市(5月31日まで休校延長)
4月13日から5月6日まで、市立小中学校を休校にしていた同市は4月22日、休校をさらに5月31日まで延長すると発表した。人との接触を極力避けるため、現時点では休校期間中の登校日を設ける予定はなく、児童生徒への学習課題などは教員が各家庭の郵便ポストに投函(とうかん)したり、子供が取り組んだ課題を保護者が学校に提出したりすることで対応。それらの学習を補完するための動画配信なども検討する。
1学期中の学校行事については、すでに4月7日の時点で延期や中止を決めているが、休校延長による授業日数を確保するため、さらなる行事の精選や夏休みの短縮なども今後検討する。
熊本市(5月31日まで休校延長)
4月23日の教育委員会会議で、大西一史市長の要請を受け、市立の小中高と特別支援学校、幼稚園、専門学校の休校を5月31日まで延長することを決めた。
これまでは、各学校の判断で2週間に1回程度の登校日を設けることは可能としていたが、感染が拡大傾向にあることから、5月7日以降の登校日の設定は当面中止とする。
運動会や修学旅行については、すでに2学期などに日程を変更することを各学校に求めており、授業日数の確保については今後検討する。
同市では県内のテレビ局と連携して、4月20日から各学年に対応したテレビ授業「くまもっと まなびたいム」を放送しているが、休校延長による放送の継続についてもテレビ局と協議を進める。
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