休校中の外国籍児童生徒 オンライン支援はわずか2割

海外にルーツのある児童生徒を支援する「YSCグローバル・スクール」は4月24日、一斉休校中の外国人児童生徒らの支援に関するアンケート調査の結果を発表した。回答した104の施設のうち、オンラインで支援を継続していたのは20%にとどまった。45%は実施する方向で検討中と回答したものの、児童生徒の家庭のネット環境や日本語レベルなどが課題となり、遅れていることが分かった。

結果によると、オンライン支援に活用するツールでは、ZoomやLINEが多かった。具体的な活用方法については▽学校の宿題で分からない問題をLINEで送ってもらい、回答を書いてLINEで説明する▽ショートメッセージやメッセンジャー、中国でポピュラーなSNS「WeChat」などで、ネットで学習できる教材を個別に案内している▽休校した場合、スマホでも参加できるオンラインシステムで授業をし、登校日を設けて課題の提出を確認する――などがあがった。

オンライン支援を検討中もしくは考えていないと回答した人に、その理由を尋ねたところ、▽Zoomでの日本語授業を検討中。主催側がまずオンライン授業に慣れることが課題▽デジタル環境に差がある。またこの時期、当スクールは日本語がまったくできない生徒が多いので、 どのような指導ができるか悩んでいる▽年齢の高い生徒に対しては有効だと思うが、年齢の小さな子に対しては難しいと感じている――などと、家庭のネット環境や児童生徒の日本語レベルなどを課題にあげる声が多かった。

また、児童生徒の家庭状況の把握については、81%が電話やメールなど何らかの方法で実施中、または検討中と回答。

支援する家庭の状況に関しては、▽保護者が日本語が分からず情報にアクセスできないため、現在と将来に不安を感じている▽3月で帰国する予定だったため学校を辞めたが、母国でロックダウンが起こり、帰れなくなり不就学になった子供がいた▽市役所で対応した通訳が休校について理解できておらず、「テストの日は学校に行くよ」などと誤った情報を提供したため、不安になる家庭があった▽中国ルーツの子供と保護者は、中国から感染が拡大したために心理的なつらさを抱えている――などと、海外にルーツがある子供や保護者だからこそ抱える特有の問題が浮き彫りとなった。

同調査は4月15日から21日にかけて、外国籍の児童生徒を支援する104の団体や行政機関、個人ボランティアなどを対象に実施。YSCグローバル・スクールは、NPO法人青少年自立援助センター定住外国人支援事業部が運営している。


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